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2014-10-27 12:00 | カテゴリ:instagram × 文芸パンク


「鉄とレモン」


微かに気配を揺らし続ける、名前知らない歌を口笛、
耳を澄ませば悲しくなるほどくだらない、
秋の流行りのおしゃべりだから殺す音量、
黒い猫は舌出し逃げた、「感傷なんてすぐに死ぬ」って、
ガラスの破片を蹴り散らかした、

鉄とレモンを舌に載せ、眠り足りずに降下してゆくカラスを見てた、
アスファルトに寝そべって、雨がくるのを待つだけだった、
動かない、やがてそれがやむだろうと知りつつも、

生きゆくだけで僕らは酷く疲弊する、
誰の背を追うにして、やがて墜ちるばかりを見てる、

鉄とレモンを口にした、
幻想ばかりのベッドに倒れ、女王が歌うテレビに魅入る、

不埒な日々でそれが愉快か不愉快か、ときに思うはいつか見た夢、
懐かしむなら前を向け、例え、明日また噛むが鉄とレモンに過ぎずとも、

手にしたものが無価値だと、君はどこかあきらめる、
僕もそう、それでも鉄とレモンをかじる、

風景はただ後ろに流れるだけで、
景色はただ昨日を刻むだけだった、
気高き青は夜に乾かず、見たばかりの夢はどうにも憂鬱な、
口笛の上、空を支える、
搾りかすにも似た太陽、手のなかには垂れ落とされたばかりの飛沫、








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