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2015-01-05 18:30 | カテゴリ:文芸パンク・憧

「草原の人」


黄土には緑が生えて、点々ながら白い蕾も、
眼を閉じ開ける、暮れ明ける、
刻は常に生くと逝く、

かの地は焼土に焦土にされた、裸にされた森は東に、
焼けた砂が風に捲かれて、羊たちはもういない、

いつかはまた緑が映える、それを祈るのは牧童、
けれどそのとき咲くはずの、花の色を知るほどに、
人は長く生きてはいない、幼いながら識る超然、

目の前には途上の草原、混じる白髪と蒼い軟毛、
途中で切れた首輪を抱いた、羊飼いは貫く指笛鳴らしてた、

其処にいない羊を想う、綴られたのは1000年の褪せた羊皮紙、
人の造る神は酷薄、理不尽極まる争い好む神話の世界、

その牧童のつく溜息の、わずか隣を貨物列車が逃げてゆく、
荷台の影に牛の細い尾が揺れた、
さよなら君よ、さよなら君よ、

おやすみ朝に昇る太陽、
おやすみ午後を告げる鐘、
おやすみなさい、散り散りゆく魂よ、
汝が永久なる夢に安らげますよう、

鹿の角でつくられた、羊の頭骨模した飾りを、
その両の手のひらで、眠らせるよう抱き包む、
ともに眠りにつくように、慈悲を指に絡ませる、
彼は牧童、草原の人、






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