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2014-10-30 12:00 | カテゴリ:文芸パンク・焦熱


「秋の月夜の虐殺」


あまりに月が美しい、微か光がハープを鳴らす、
地上は等しく平らな影が、溢れる薄濁りの黒い液体、
彼方に臨む、あばたの表面、
赤みを増す黄、輪郭には濃い濃い碧、
溶け落ちるほどに美しい、言葉の放棄を決意するほど、

コオロギだった、泣いているのは草葉の茂みで影すらない、
彼か彼女か、その歌声、
涼やかにて求愛の、醜さなんぞは理解もしない、

一羽一羽を踵に捻る、擦れる舗装と木の踵、
一編たりとも声が聞こえなくなるように、
私はそれを何度も何度、
ついぞ膝の高さの枝木まで、

肺で呼吸を、震える指を前歯にしがむ、
名月なんぞ誰の優雅な迷言か、
四方から乾ききらない不甲斐ない、
微粒の風が濡れてゆく、
ふと気づく、虐殺者として月の時間を支配した、
その横からコオロギが、感傷すらなく泣いている、
それが恐らく世で在ると、冷酷なる笑みにて無言、
月は夜の空に君臨せし魔物であった、








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