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2013-06-25 10:08 | カテゴリ:文芸パンク
イケメン 油彩 イラスト 画像


「移民の歌」


風が鳴り始めた。
西から東へ、少し尖った乾いた風。海に舞う鳥みたいな泣き声。
新しい風なんだろう。どこから吹き、どこへ流れるのか、僕は行く先を眺めてみた。
荒れた地がひろがる。そこなは道らしい道はなく足跡も見当たらない。

僕は思う。
風の声に耳を澄ませ、空が涙すときは両の手を広げ、稲妻が喚き散らす夜にはその叫びを浴びてみようと。

朝焼けに目を細め、幾億の星を数え、太陽に灼かれても砂上を歩き、凍てつく氷の国でも立ち止まることはなく。

新しい世界で新しい名前を呼び、
新しい街で新しい想いを抱き、
新しく出会う人々の鼓動を、この痩せた体に刻み続ける。

光を追い、光を求め、闇に触れることを恐れることもなく、この2本の足で歩き続ける。

孤独に負けない心を持ち、体温と同じくらい優しい言葉を探してみる。

抱いた想い、そんな全てを自分の言葉で紡いでいたい。
愛だとか自由だとか優しさだとか。
希望や願い。
かたちにはならなくとも誰もが胸に宿らせる、命への想い。

少し休んだら、また、立ち上がろう。
目を閉じて、微かに感じる光に手をかざして。

〝JACKPOT DAYS〟-image

〝JACKPOT DAYS〟-image

あの夏、ぼくらは流れ星になにを願ったんだろう……
流星ツアー(表題作を含む短編小説集)

〝JACKPOT DAYS〟-image

あの人への想いに綴るうた

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