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2013-05-31 23:21 | カテゴリ:イケメン・ジョニーはスーパースター?
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「それゆけジョニー!」


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 狂熱のライヴから数日が経ち、夏を目前に控えたジョニー・バンド一行は短いながらも休養期間を取っていた。
 実際のところは休養とは名ばかりでドサ回りのツアーが終わり、イベント出演のあとはスケジュールが空白になっているだけの話なのだが。

 しかし、である。ジョニーとまどかさんはある人物との面会を控え、都内のホテル、その最上階のスウィート・ルームの隣部屋に設けられたゲストルームにて、その時を待っていた。

「あのじいさん……ますます何者……? こんなホテルに住んでるのかな……」
 SPらしき人物の監視下だがまどかさんは臆する様子もない、ガサツさを隠そうともしない。
「さぁー……このホテルで働いているのかもしれないしねー」
「んなわけないじゃん……なんでホテルのスタッフがスウィートに呼び出すのよ」
 Tシャツに麻のストールを羽織り、短くカットオフしたデニムのショートパンツ、スタッズのサンダル。
 同じくTシャツ、そして膝が裂けたタイトなデニムにエンジニア・ブーツ。
 ふたり揃って金髪。
 スウィート・ルームにはまるで相応しくなく、ソファに腰かけたジョニーとまどかさんを頭上からSPが睨んでいる状況。
 その光景はほとんど「補導された学生と警察官」のようである。

「ねぇ、あんた」
 長く白い脚を組み、どこか不遜な態度でまどかさんはSPに声をかけた。
「あのじいさんって一体何者なの……人をこんなとこに呼び出してさぁ……いつまで待たせんのよ」
 黒のスーツ、撫でつけたオールバック。長身のふたりはドアの左右に置かれた門兵の像のように身動きひとつせず、また、一切の言葉も発しない。

「まどかさん……まさか……?」
「なによ」
「あの見張りの人……マネキンなんじゃ……さっきから全然動かないよ……」
 ジョニーはソファから離れSPのひとりの前に立った、指でつつき、脇腹をくすぐってもみる。
 だが、反応はない。
「ね、俺、ジョニーって言うんだけど……あんたは……?」
 やはり反応はない。だが、眼前で動きまわるジョニーが気にはなるのか、SP氏の眼球は左右に動作していた。
「あっ、生きてる! いま動いたよ!」
「当たり前でしょ、やめなさいよバカ!」

photo:04


 騒ぐふたりをじっと眺めている初老の紳士がいた。
「なにをやっとるんじゃ、お前さんたち……」
 声色には呆れがこもっていた。
「あ、じいさん!」
「おじいちゃん、やっと出てきた!」
 礼儀作法も何もないパンクロッカーとそのマネージャーである。初老の紳士は小さく溜息をつき、そして言った。
「……初対面だと言うのに……人をじいさん呼ばわりしおってからに……」
「……だって……おじいちゃんだもん……」
「確かにわしはじいさんに見えるだろう。事実、米寿も近い。悲しいかな老人とカテゴライズされてしまう年齢に達してはおる……だが、お前さんらにはない力がある」
「ち、力……?」
「格闘技なら負けないわよ……かかってきなさい……!」
「お前さんらは中学生か……そーゆー意味ではない。つまり……お主らが中学生だとするなら……わしは名門大学の在学生で、家庭教師をやるくらいの差があると言うことじゃ……この例え、分かる?」
「わかんない……」
 ジョニーとまどかさんの声が揃う。
「言ったわしにもよく分からん……」
 おじいちゃんにも分からなかった。


<謎は謎を呼ばず、デレデレとロックンロールが続く……>

*補足事項……六月は明日からでした。

━━━━━━━━━━━━━━━

photo:05



全開おバカの前回まで。

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あの夏、ぼくらは流れ星になにを願ったんだろう……
流星ツアー(表題作を含む短編小説集)

〝JACKPOT DAYS〟-image

あの人への想いに綴るうた

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