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2013-07-02 21:08 | カテゴリ:イケメン・ジョニーはスーパースター?
∞イケメン・ジョニーはスーパースター

「めざせスーパースター」


 青年は考えていた、小さなアパートメントの窓から眺める空は青く澄み、乾いた風がそのわずかにこけた頬を撫でる。振り返ると悪魔がくしゃみをしたかの散乱した自室が変わらずにある。

 埃が光のなかを漂い、放置されたままのカップラーメンの容器や、飲みきれなかった缶ビールの空き缶がいくつも転がっている。
テーブルらしきものはない。「みかん」の文字が上下を逆さに、その箱の上には薄い木板がのせてある。
 それが彼の食卓である。

 ジョニーは平日の昼間を無駄に過ごしている。当の本人にその意識はない、彼は世を憂うつもりで儚ささえもその表情に映し出す。
なぜだろう、彼はいまそう考えていた。なぜ、自分にはこうもお金がないのか。イケメンというのはひとつの職業形態ではないのか。なのに何故、イケメンを職業とする自分には収入なるものがないのか。

 ジョニーはただその一点のみを考えていた。

「世にはイケメンと言われる人々が多数いる、自分もそのはずだ、なぜなら中学生のときからそう言われ続けたのだ、自分はイケメンという部類に所属しているに違いない」。
 だが、ジョニーは相変わらずの貧困を抱えて暮らしている。
いくつかのアルバイトは経験があるが、いずれも「イケメンがやることではない」と思い、辞めてしまっている。ついでに彼には根気と体力もなく、また、労働することへの意識もないに等しい。

 なぜだろう、この世界において自分ほど貧しいイケメンはいないのではないか、彼はそう考える。そしてそれはあながち間違いでもない。
すでにジョニーには現金なるものの持ち合わせがない。
財布、ジーンズのポケット、ゴミだらけのテーブルに散らかったなかにある小銭、すべてをかき集めても1000円にも満たない。
それがジョニーの全財産である。

「ううむ……」
 青年は考える。
 そうか、世のイケメンたちにはプラスαの何かがあると……例えば、イケメン俳優、イケメン歌手、イケメンモデル、イケメン声優、イケメン野球選手、イケメン作家、イケメン映画監督、イケメンDJ、イケメン甘栗売り、イケメン……何?
そして、ジョニーは自分にαの部分がないことに気づいてしまった。
そうか、だからこそイケメンとしての収入がないのか、と。

 だが、突然、αを求められても人はそう何かを簡単には手にできない。
ジョニーはしばし考えた。
 金髪にすれば……そうか、金髪にすれば、「イケメン金髪」として職業になり、収入を得ることができるかもしれない。

 ジョニーは金髪にすることにした。


JACKPOT DAYS!! -poetrical rock n'roll and beat gallery--110904_094931.jpg


(不定期に続く)

story and illustration by Billy.

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