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2013-05-09 12:14 | カテゴリ:文芸パンク
〝JACKPOT DAYS〟-image

「風の強い日に」


風の強い日に、何度も読んだ最後の手紙、
丘の向こうは放物線を描いた鳥が、
羽ばたきもせず落ちてゆく、
遅れて響くライフル数発、
走者のいない長距離走が始まるようで、
焼くに焼けない、握り潰すこともできない、
手紙を紙飛行機に変えて、
眺めた放物線の痕に向かって飛ばす、
風に乗って好きなどこかへ行けばいい、

落雷を告げるラジオは耳障り、
蹴り飛ばせばもう啼かない、
黙ってろって呟きながら、
坂の途中で転げて止まる、
潰れたラジオを見届けたかった、
蹴り上げた左足、その下には花のない草、
風の強い日はなぜか、
生きているのが好きになれない、

汚れに汚れ、渇きに渇く、
諦め悪く無様に過ぎる、
いっそ雨がすべてを流す、
その刻を待つだけなのだとしたら、
飼い慣らされた羊が旅を夢見るように、
強い風なら地の想いを解放してくれないか、
坂向く風が連れてきたのは手紙に見えた、
だけどそれは薄汚れても羽根だった、


優しい雨が歌を鳴らして
海に続く坂道で
旅立ちのサイン
左の心臓、熱源に
15の森





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あの夏、ぼくらは流れ星になにを願ったんだろう……
流星ツアー(表題作を含む短編小説集)



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あの人への想いに綴るうた

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