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2012-12-29 18:06 | カテゴリ:イケメン・ジョニーはスーパースター?
〝JACKPOT DAYS〟-image


それゆけジョニー!

キザエモン? あんたキザエモンなんだ? ぎゃはは、超かっけぇ!」
 電話の向こうでまどかさんが爆笑していた、手足をバタつかせているのか、デスクやらオフィス機器を蹴り飛ばしているのか、興奮を隠せない様子だった。
 むう。ヒラサワくん……もといキザエモンは思う。
 いくらマネージャーとは言え……この娘は俺より二十歳も年下なのにな……。
「おい、キザエモン! 残りの二匹も元気なの?」

〝JACKPOT DAYS〟-image



 男たちがツアーに出て二ヶ月。
 CDの売り上げは芳しくないそうだが、ライヴの動員は増加しつつある。
 彼らのライヴ・パフォーマンスが投稿された動画サイトは再生回数が五万回を超え、その超人的な演奏が一部マニアの間で話題にもなっていた。
『……スロー再生するとボーカル/ギターのヤツが時々消えてる』
『……瞬間移動するギタリストがいる』
『一秒間に54回、ストロークしている』
『ベーシストはドザエモンとか言う名前らしい』
……など、音楽的な評価よりも超常現象を扱うようなウワサがほとんどだったが、それでもジョニーら「ザ・シガレッツ」は急速にその名を上げていた。

 だが、変わらずの機材車暮らしだ、彼らには宿泊代がない、後部席ではジョニーが毛布にくるまっている。生まれたばかりの小動物を思わせる寝顔だった。

「大変だ大変だ大変だ!」
 鬼気迫る表情でバンに駆け寄って来たのは天野くんだった、彼は朝食を買い
にコンビニへと行ったはずだった。
「なんだようるさいな……あっ、天野くん手ぶら……朝メシはどうしたんだよ」
「朝メシどころじゃないよ、キザエモン!!」
「……キザエモンって呼ぶなよ……」
「今日、世界が滅亡するんだって……!」
 絶望さえ感じさせる沈痛さで天野くんは言った、巷で話題のマヤ暦の預言をどこかで聞いてきたのだろう。
「……そ、それ、ほんとに……?」
 騒動に目覚めたのはジョニーだった、パジャマの袖で目元をこすっている。
「それ、誰が言ったの……?」
「えと……マ……ヤ? そうそうマヤってヒトらしいよ!」
「……誰?」
 この場合のマヤは人名ではないのだが、もちろん、彼にはそんな予備知識はない、当然、ジョニーにもない。キザエモンだけが『やれやれ』と首を振る。
「マヤ……さん……。とんでもないことを言うヒトだねぇ……」
「ほ、ほんとに世界が終わっちゃうのかな? ま、まだやり残したことがいっぱいあるのに……」
「例えばなんだよ……?」
 こいつらの相手はほんとうに面倒だなぁ……キザエモンはそう思う。
「……例えば? ……例えば……なんだろ……? あ、俺、カノジョが欲しい? ジョニーはまどかさんいるし、キザエモンは奥さんいるじゃん? 俺だけカノジョがいないよ? もうすぐクリスマスなのに……」
「……今日、世界滅亡ならクリスマスは失くなるだろ……」
「世界滅亡かぁ……なんで滅亡するんだろ……?」
 真に受けてはいるがジョニーに焦る気配はない、他人事のようでさえある。
「そりゃあ……? なんかすごいことが……」
「なんかって……そんな曖昧な答えじゃ……なんにもできないじゃん……」
「た、確かにそうだな……。キザエモン、こんなときはどうすりゃいいの?」
「……とりあえず朝メシだろ。天野くんとジョニー、コンビニ行ってこい」
「コンビニ……そうか!」
「まずは腹ごしらえだね、さすがヒラエモン! 行こう、天野くん!!」
「よし、行こうジョニー!」
 ふたりは世界滅亡の朝にコンビニへと駆けて行った。

「こんな日に開いてるなんて……コンビニってマヤさんよりすごいね、天野くん!!」
 
<ロックンロールはまだまだ続く……>

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前回までのジョニーさんたち


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