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2012-12-19 19:15 | カテゴリ:イケメン・ジョニーはスーパースター?
〝JACKPOT DAYS〟-image


go! johnny and his friends!!

「……で、君たちは何をやってるわけ?」
 寒風のせいではないだろう、しかめた眉と刻まれた深い皺、ネイビーの制服に身を包んだ男がジョニーたちをねめつける。
「や、お昼を……」
「ジョギングを……」
「もうすぐロックンロール・スターをやるんです」
 同時の返答だったが、その答えはそれぞれだった、その身なりに相応の対応をしたつもりの天野くんではあるが、ここはサービスエリアである。
 言わずもがな、ジョニーに至っては希望、願望と言うべき類の返答だった。

 廃車寸前のバンから降りてきた不審者三名。
 ねずみ返しの断崖絶壁を思わせるほどに屹立したリーゼントの43歳、ヒラサワくん。
 ジャージに半纏、脱いだニット帽の下からクジャクの尾を思わせるモヒカンが登場の天野くん。
 そして自らを「ジョニー」と名乗る金髪の青年はよれたストライプのパジャマ着、しかも裸足である。
 あまりの違和感がサービスエリアを包み、降車した瞬間、彼らは職務質問を受ける羽目になったのだ。
「……ザ・シガレッツ? 知らないなぁ……ほんとにロック・スターなの、君たち……」
「いえ、まだ駆け出しなので……」
 駆け出し感から程遠いヒラサワくんが応対する、ジョニーたちと会話されると警官の不信感が増してしまう、アタマのイタイ連中だと思われてしまう……それは事実でもあるが、いまはツアーの最中なのだ。

 警官は思う。ヘンな連中だがとくに問題はないようだ、真っ当なニンゲンではなさそうだが犯罪に走りそうな気もしない。
「まあ……人前に出るときはもう少しマトモな格好をしてください。あ、一応、名前と連絡先だけ聞いておきますので」
 慣れているのだろう、極めて事務的だった。
「ジョニーです。職業はバンドマン、ケータイは持ってません、家もありません」
 堂々たる態度でもってジョニーは宣言した、名前から境遇まですべて怪しい。
「ジョニー……そこは本名だろ……あ、僕は天野です、天野ジャック(ジャックの由来)。この金髪イケメンは僕の納屋に住み着いてます」
「ジャック……? それも本名ではないでしょう……納屋に住んでて……」
 なんだか面倒な連中に関わってしまったな、報告書にはなんて書こう……。ジョニーとジャックと……ああ、そうだ。
「あなた、彼らの保護者……ではなさそうですが、あなたのお名前と連絡先だけで結構です」
「ヒラサワ……です」
「下のお名前は?」
「それ……どうしても必要ですか……?」
 ヒラサワくんは名を名乗りたくなかった。しかし、言わないことには聴取から逃げられそうにない。
「一度しか言いませんよ……。僕の名前は……平澤……喜左エ門です……」
「へ?」
「キザ……ドザ……なに?」
 ジョニーと天野くんは顔を見合わせる、そう言えばヒラサワくんの名前を聞くのは初めてだ。
「一度しか言わないって言ったのに……」
 意を決してヒラサワくんは口にする。
「平澤! 喜左エ門! ヒラサワ・キザエモンですよ、僕の名前は!! だから言いたくなかったんだよ!」
「き、キザエモン……!」
「どこまでが姓で……どこから名前か分からない……」
「そ、それ……今度こそご本名で……?」
 警官も含めて大騒ぎの一行である、まさかの本名であった。
「なんだか……飛び道具みたいな名前だったんだね、ドザエモン……いや、ヒラエモン……キザエモン……」
 ジョニーは早速間違えまくる。
 平澤喜左エ門は真っ赤になり俯いていた、そう、彼は名乗るたびに何度も笑い者になってきたのだった。

 ジョニーと天野くん(ジャック)、そしてキザエモンの旅は続く……。



<ロックンロール珍道中は来年も続く……>

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〝JACKPOT DAYS〟-image



前回までのジョニーとジャックと平澤喜左エ門。

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左利きのテディ
∞クラクション・アディクター
フリックスター
∞マジェンタ
アグレシオン

〝JACKPOT DAYS〟-image
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