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2012-12-19 08:44 | カテゴリ:時計じかけのジュヴナイル
〝JACKPOT DAYS〟-111223_121601.jpg

“手袋、マフラー、鮮やかなネオンの夜の、
街は喧騒、祝いの言葉、行き交う人はどこか急いで誰かの待つ場所へゆく”

「ねえ、ママ」
「なぁに?」
「聞こえる?」
「ええ、久しぶりね」
「シュクフクのカネ、だよね」
「そう。私たちヒトが命を刻み続ける時間を祝福する鐘……久しぶりね」

“祝福はこの街の、時計がいつも鳴らしてくれる、
富む者にも貧しきものも、老いも若きも命は命と差をつけず”

「時計、直ったんだね」
「しばらく動いてなかったものね」
「誰が直してくれたの?」
「誰かしら……きっと、時計の精じゃないかしら」
「それ、誰?」
「仕掛け時計なのよ、あの大時計は」
「シカケトケイ?」
「そう、仕掛け時計。ずっと昔……あなたやママやパパが生まれるよりずっと前にね、あの時計は造られたの。この街に住むヒトがずっと幸せでいられますようにって」
「……ふうん」
「だから、あの時計の下についている鐘のね、その下には小人さんたちが住んでいるのよ」
「小人さんが時計を直してくれたのかな」
「きっとそうよ。時計の下には小さな国があって、その国はバースデイ・タウンって言われているの、命の誕生を祝うために造られた、小さな小さな国……そこには小人さんたちが住んでいて、街をずっと見守ってくれているの」

“幸せって言葉は誰も、ありふれたもののよう、
選ぶ価値には違いがあって、それはヒトを狂わせもして”

「僕のことも?」
「もちろんよ。あなたのこともそれからこの世界に生きてるヒトや動物や花、命のあるもの全て」
「ねぇ……いつか、小人さんたちに会えるかな?」
「どうかしら……ママも会ったことはないの。だけど、いつか会えるかもしれないわね」
「ほんとに?」
「いい子にしてたら、きっとね」
「楽しみだなぁ……」
「さぁ、帰りましょう。雪が降ってきたわ」
「今年は初めてだね」
「きっと、時計の国の小人さんたちがクリスマスを祝って降らせてくれたのよ」
「うん。いつか時計の国に行ってみたいな、僕」
「時計の妖精に会えたらいいわね」

“真実だとか噂とか、そんなのほんとはどうでもいい、
夢と幻その二つ、自由に描くくらい誰もが持って”

「時計の妖精さんたちは……普段、何をしているの?」
「私たちと変わらないわよ。ゴハンを食べて、歌ったり絵を描いたり……恋をしたり、人に優しくしたり……当たり前のことを当たり前にしてるしかないの。……分かるかな?」
「うん。ママはいつもそう言うから……ママ?」
「なぁに?」
「お腹減っちゃった。帰ろうよ」
「そうね。帰りましょうか」

“僕らは生きる、この命がある限り、
意味の有無などそんなのどうでもいいって思わない?”

ネジを巻いたらまた明日、今日くらいはいつもより、
少しだけは優しい人に、優しい人になってみよう、
君が住む街、そこが変わらず君の居場所である限り……。


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〝JACKPOT DAYS〟-111224_112258.jpg

時計じかけのジュヴナイル


〝JACKPOT DAYS〟-111221_115409.jpg


illustration,text,photograph by Billy.

thank you.
merry X'mas.
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