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JACKPOT DAYS!! -poetrical rock n'roll and beat gallery--110906_135420.jpg

前回まで

∞イケメン・ジョニーはスーパースター
∞イケメン・ジョニーは働かない。
∞ジョニーもようやく何かに気づく。
∞イケメン・ジョニーはやっぱり、頑張るあなたを応援しない。
ジョニーは今日も相変わらずで。


男二人がひとつのテーブルに向き合い、その間には乗り切らないほどの料理が、皿と皿がぶつかり、端が重なり合うほどにぎっしりとテーブルを埋め尽くしている。

「ジョニー……お前、こんなに食えるのかよ?」
スーツ姿の青年は真向かいで一心不乱に料理を食い荒らす青年を呆れた眼差しで見つめていた。
久方ぶりにジョニーと再会したコダマくんである。
二人の邂逅は七年ぶりのことであった。
当時の二人はまだ高校生で、進路に迷う同窓たちを横目に、不安と希望を語り、同時に未来への希望をも熱く話した。

そのとき、コダマくんは志望大学への推薦入学を早々に決め、周囲から羨望を受けていた。
開校以来初とまで言われた頭脳を持つコダマくんはすでに周囲とは頭ひとつ分以上をリードし、ジョニーはコダマくんとはまるで違う意味で突出していた。
進学どころか卒業さえ危ぶまれていたのである。
だが、そんな状況を苦にもしない、あるいは理解する気さえない彼は追試を寝過ごし、気が向かなければ授業中にふらりと何処かへ出かけ、そのまま何日かは登校さえしない、そんなことを繰り返していたのである。

いま、ジョニーはすべての料理を平らげんと、その長い睫毛の目を見開き、全身全霊をもって食に相対している。

ベーコンとチェダーチーズのピッツア、イカ墨のパスタ、小エビのサラダ、パンプキンスープ、国産和牛100%のハンバーグにフィレステーキ、そして平日昼間にも関わらず、ジョッキのビールを水のように流し込んでいる。
「……ん、タマゴくん何か言った?」
「コダマなんだって」

ジョニーがコダマくんの問いに応えるまでに数分のタイムラグがあったが、コダマくんはジョニーという人物にある程度の免疫がある。麻痺に近い感覚でもある。

ふたりはまだ25歳だったが、すでにその外見から生き方の違いを露呈させていた。
すっかりビジネススーツが似合うようになり、そのぶん、いささか疲れを漂わせるコダマくん。
一方、カジュアルな服装で帽子から染めた金髪をのぞかせるジョニー。

「よく食うね、おまえ……。昼間から飲んじゃうし……」
コダマくんは少しレモンの香がする水を飲み、ピッツアを半分しか食べていない。
一方のジョニーは空腹の犬さながらの食欲でみるみる皿を積み上げてゆく。
「久しぶりだからね、まともなメシ食べるの。タマゴくん、足りないなら何か注目すれば?」
「コダマな」
どんな生活してんだよジョニー、そう思ったがコダマくんは言わなかった。
ろくに聞いていないことを察したのである。

このとき、ジョニーは忘れていた。
自らの残金が100円にも満たないことを。
そして、さすがのコダマくんもそんなことまでは考えていなかった。



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photograph,text,illustration by Billy.




(不定期に続く)
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