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2016-03-11 18:30 | カテゴリ:instagram × 文芸パンク

「きれいな水」


穴の開いた淡い藍の古いバスタブ、縁から氷柱を尖らせていた、
数秒おきにぽつりと落つる、
透き通ったばかりの水は、天から注ぐ光を連れてふわりと舞う、

キツネの親子が口を開けて待っていた、
まつげを白く凍らせて、乾いた体が成ったばかりの透ける水を待っている、

片目に黒い眼帯の、火吹き男が泣いていた、
零した其れでキャンドル、ライター、マッチまで、
点火の術のすべてを濡らして消していた、

溶けた氷が小さな湖つくってた、
荷台にあらゆる原色積み上げた、サーカス団は明日へ急ぐ、
忘れていた季節のことに気づいて慌てる渡り鳥の群れみたいに、

きれいな水を夢にまで見た道化師は、鮮やか過ぎて透明さえ失くしてしまった其のことを、
泣き疲れて眠ろうとする助手席の、火吹き男に話したがった、
頬には滴の跡が残って、それがいつかの水辺へ流る、
調子外れの童話を唄う、赤い鼻はそんな気がした、

荒野に原野に海辺に空に、
街や森や南の珈琲農園に、
巴里に倫敦、東京、市俄古、
越南、香港、上海、仏蘭西、

渡り鳥が導くように、きれいな水が流れるように、
季節がまた訪れる、新たな季節が巡りくる、
渡り鳥は旅路を歩む、きれいな水が流れるように、
季節はまた変わりゆく、祝福さえ連れ新たな季節がやってくる、







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2016-03-09 18:30 | カテゴリ:instagram × 文芸パンク

「腑抜けで愚鈍」


腑抜け共が凛たる姿の賢人たちを嗤ってた、
けれども賢人たちは賢人たちで、
如何なる術にて隣人たちを欺こうかと台にカードを並べてる、

根無し草の旅人は、根が無い故に花を咲かせることはなかろうが、
世捨て人を決め込んで、100年前のウヰスキー、
瓶のまんま呷ってやがる、喉に火を点けたいだけさと強がった、

呪いの言葉を見つけるたびに木屑にそれを書き出して、
ひとつひとつ炎に焚べた、
腑抜けか賢者か、そんなのどちらだって構わない、
灰にまで焼ければやがて、
天は汚れた雨を零してくれるんだろう、
悲しみだとか愛だとか、孤独であるとか佗しみや、

脚の甲に杭を打たれた、それでも此処にはいられないと旅人は、
肘で地を這おうとも、留まることを選ばなかった、
それから腑抜けと賢者を嗤う、
「お前ら、似た者同士だよ」って、

空になって投げられた、瓶は粉へと変わってくんだ、
路上のガラス片くらいなら、誰もが光を持つだろう、
然しは所詮、その程度、
私も割れた瓶の破片くらいで良ければ光りもするんだろう、
それ以上でも以下でもない、
軽々しく扱うも、重々しく思えども、思い語ればそれこそ身の浅ましさを知るのだと、
君も私も胸のうちでは知っているのだ、
たかがしれた存在と、私たちは知っているのだ、

腑抜けが賢者を振る舞って、
賢者は愚鈍のふりをする、
そしてその内実は、ほとんど差すら見つけられはしないのだ、
賢者のふりする腑抜けか愚鈍、腑抜けなだけの賢くもなく、やはりは愚鈍にしか過ぎず、

呪いの言葉を見つけるたびに木屑にそれを書き出して、
ひとつひとつ炎に焚べた、
腑抜けか賢者か、そんなのどちらだって構わない、灰にまで焼ければやがて、
天は汚れた雨を零してくれるんだろう、
悲しみだとか愛だとか、
孤独であるとか佗しみや、
思えば思うほどに知る、

私や君は腑抜けで愚鈍な救いもない、救うことすら不要な木屑同然と、
私たちはそれ以外にはならぬのだ、





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2016-03-06 18:30 | カテゴリ:instagram × 文芸パンク

「青い庭」


星が静かで風もない、あまりに取り柄のない夜は、
ランプの揺れる途切れかけの赤の下、
四隅の黴た古い古い世界地図を眺めては、
自分だけの夢の世界を書き加えて気づけば本当の夢を見ていた、

背中の毛布が滑り落ちて目覚めたら、
温いミルクの甘い匂い、グランマが焼くチーズの香り、
遠い丘の稜線からは、その日もきっと良い天気、
フライパンの黄身のようにふくらむ朝陽、

春の近づく夜になるたび思い出すのは無邪気の季節の世界地図、
窓の外の青い草原、それは永遠なる景だとなぜだかずっと思ってた、
なぜだかずっと私はそう信じてた、

心身ひとつ、誰も彼もが健やかなれと合わせる手、
いまの私は世界の平和を夢に見るほど幼くない、
青い草原見続けた、季節はいまも生きていないわけではない、
けれども何かを信じようとするにはあまりに時間が過ぎてしまった、

春の近づく夜になるたび思い出すのは無邪気の季節の世界地図、
窓の外の青い草原、それは永遠なる景だとなぜだかずっと思ってた、
なぜだかずっと私はそう信じてた、

信じることができたまま、生きてゆけるほどには強くなかった、
信じることを続けていられるほど幼いままでもいられなかった、
季節は時を連れて廻る、立ち尽くすばかりの無防備なる私を置き去るように、
いま思う、永遠の青い庭が消えてしまったにしても、
それでも人は生きてゆけるかもしれないと、







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2016-03-03 08:30 | カテゴリ:instagram × 文芸パンク

「骨組みの花は赤」


骨で組まれた花は赤、かつては人の頭上に咲いた、
いまは倒され眠りを強要されている、しかし未だ枯れようとはせず、
路傍で眠るふりをして、描けるだけの美しい、
夢の続きを幻視する、

開いた花弁でネズミの親子が雨宿り、
足取りに迷いのない、踵は舗装を鳴らして進む、
眼下の花に送る視線は憐れみさえない、

歪な歯並び、身なりも悪い、空腹抱えた裸足の子供は頬を煤で汚してる、
赤い花を拾い上げては散弾銃みたいに構え、
止むでもなく激しくもない、気紛れみたいに降る水の、
濃い煤みたいな雲の天、撃ち落とそうと狙いをつける、

骨で組まれた赤い花、春に目覚めた華奢な緑の上に眠る、
ただただひたすら静謐だけを持ち合わせ、路傍で消えないように咲く、
夢の続きを忘れてしまった、其れがかつてあったことさえ覚えていない、
雨天に空の記憶を手繰り、どうにかやり過ごそうとする、
ネズミの親子は赤い花から離れずに、
身を寄せあっては傘のなかで静かすぎる寝息を立てた、







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2016-03-01 18:30 | カテゴリ:instagram × 文芸パンク

「海岸線」


マイナス200の空さえ灰に近い白、映画の街は晴れない霧に覆われていた、
粉になるまで降り注ごうとしていた雪は、まるで鏡を破ったみたいに宙にて光を跳ねていた、

冬の海の砂のように流れて消えてくれればいい、
風と波が弾け合わさる中空は、手を伸ばせばどうにか届いてくれるだろうか、

羊の毛を編み込んでいる、
鳥打ち帽を目深に被った男の眼は北極点の氷のように青白く、
扉の開いた木小屋のなかからドヴォルザークの新世界が流れっ放し、
耳がないから聴こえない、震える空気を風に向けた手のひらで、昨日の夜から感じているだけ、
行き先なんて何処にもないから仕方なく春を待ってる、

終わりを待ってるわけではない、然しは他に待つがあるでもない、
ときの流れは即ち終わりへ続く道、
冬の海の砂のように流れて消えてくれればいい、
風と波が弾け合わさる中空は、手を伸ばせばどうにか届いてくれるだろうか、









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