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2015-03-31 18:30 | カテゴリ:instagram × 文芸パンク

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「死に損ないの青」


死に損なってだらりと下がり続けている、
尖った爪先、錆び混じりの濁った露が数滴、ぽつりぽつりと頼りなく、
折れて微かにカーブする、背骨に張り付く肌は色なく、
咲いた日のこと憶えているから消えゆくことをまだ知らず、

晴れ渡って澄み渡る、空が青くあった日に、
彼が咲いたことはない、あくまで誰かの身代わりとして晒された、
しかしはそれが呼吸の在り処でもあった、
死に損なった花はいま、どうにか掴んだ手首が落ちる刻を待つ、

目覚めを何度、黄昏時の黄金さえも繰り返す、
その都度、血は赤茶ける、
溜まった水に映ったすべてが世界そのものたるように、
君の隣で微笑んでいる、愛する誰かの瞳の真円、
それは私たちが這いつくばっている、この星そのものたるように、

死にぞこなったからこそ青い、見上げる無闇に青い天、
砂時計を反転させたら振り返ることもない?
口笛鳴れば「どうでもいい」と自分を嗤え、薄汚い地に唾をするのは誰であろうことか自身の所為そのものなんだ、
死にぞこないの私たちならあらゆる美談並べど生ある間は孤独だろうよ、
捨てられたる雨曝し、折れた雨傘みたいなもんだ、
死にぞこないの青い想いがどこへ行くかなんぞ知らない、
期限の切れたものばかりを噛み砕いて飲み込んだ、
だからだろうか、汚れた雨さえ宝石みたいに見えるんだ、






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2015-03-25 18:30 | カテゴリ:instagram × 文芸パンク

「花の葬送」


痩せ細った轍に沿って、影を引きずりながらゆく、
時計の死骸をいくつか見つけ、喉は昨夜の思いつきをいくつか吐き出してはいる、
寝言にも似た理想と望郷、乾いた熱の跡がへしゃげたミルクパンに浮かんでた、

荷を引けない負傷の馬が皮を剥がれるのを待つ列にいて、
見慣れてしまった男は泣いてる子供を不思議そうに見続けている、

踵に泥を踏んでしまった兵はスプーンで其れを掻き出しながら、
花を抱えた葬列たちに吸血鬼が紛れていないか、目を光らせるのに飽きてしまった、

痩せ細った轍は雨に曝されて、誰かの道を消そうと目論み続けているところ、
時の死骸は風に蹴飛ばされるだけ、数百歳も生きられたんならいいだろうって、

花のティアラがなぜか晴れがましくもなく、
睫毛を伏せる長い影の娘の細い首の筋には雨の残りが滑り落ちてゆく、
ほどいた髪がわずかに描く曲線を、雨の後の陽光たちは雫となって、
やはり其れも滑り落ちてゆくようだ、夜明けから黄昏れまでを残すかのよう、

彼女は葬を横目に蛇のところへ嫁ぐ日だった、
薬の指の金の細工は吸血鬼が襲った馬車の木箱に封じられていた、
時計は既に死んでしまっているけれど、どうにも時間が止まったわけではないらしい、
数日前から飼料に毒を混ぜていたのに何故か、彼女を乗せる馬車は止まってくれるわけではない、





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2015-03-25 18:30 | カテゴリ:ショートショート・フィクション

「高鳴る胸は君のせい」


 世界中の真夏をすべて集めたくらいに赤くて熱い土、君はそこで彼らと肩を抱き寄せ合って円になっている。
 胸の前で手を組んで、バラバラに砕けてしまいそうな胸の内を繋ぎ止めていた。
 空を眺める。
 そして目を閉じる。首筋から背中へと熱を持った滴が伝わる、食いしばっているはずなのに奥のほうから震えが止まってくれない。

 すぐそばに見る彼らはくだらないお喋りで笑い合っている「いつもの」少年じゃないみたいに見えた。
 やがて少年たちは散り散りになる、広大なグラウンドでそれぞれがそれぞれに立つ。

 中央の小高い丘には彼がいる。キャップを深くかぶり直し、痩せっぽちの気弱な王様のように、仲間たちに背中を見せる。
 始まりを待つ彼らはどこか頼りなげな背中の1番を見つめていた。
 広すぎるグラウンドの真ん中にいる君はまるで独りぼっちみたいに見える。

 大きく深い呼吸を三度。
 震えている、それが伝わる。南の真上には落ちてきそうなほどの太陽が私たちを睨んでいる、誰一人として分け隔てないように。

 サイレンが鳴り試合の開始が告げられた。
 君の相棒はグラブを叩き、一球目をサインする、君の遥か後ろの仲間たちはきっとその一瞬を待っている。
「……がんばれ」
 ありきたりでしかない、あまりにも月並み過ぎることを思う。直視していられないのに目を離すこともできない。

 何度かうなずいた君は息を吐き出し動作を始める。
 夏はまだ始まったばかりなのに、ただそれだけで私は泣いてしまいそうだった。




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2015-03-20 18:30 | カテゴリ:ショートショート・フィクション

害虫 【前編】


 刻一刻と過ぎてゆくだけであることを知る、その期間になにを思い、なにを手にしたのか、それに思いを馳せている間にも時間は経過を続けているのだ、冷酷なまでのクールネスで以って。
 ブルーフィルムで演じていたのは粗暴極まる女王であった、ビデオの表紙には真っ赤な紅を引き、黒光りするビニールのボンテージに躰をねじ込んで鞭を構えている自分自身だ、数年前の自分自身だ、いまそれを見れば滑稽に思えるが当時の彼女にはそれが自分に相応しい姿だったのだ。

 安っぽくて毒々しくもある、いくつかを手にして順に眺め、ひとつずつをラックに返してゆく。棚板が割れて揺れる。片づけずに放置したままのサラダボウルで害虫が溺れていた、腹を見せて微かに脚を伸縮させている。

 羽根があるくせに飛べなかったあんたが悪いのよ。彼女は言う。もっとも、いくら飛ぶことができてもやがては墜ちる。どこを着地点に定めているかなど時間は考慮してはくれない。
 たいして変わらない。私とあんたとの間にはそれほどの差はなかったのよ。
 仕事を抜きに愛した男を一匹ずつ思い出してみる。トランプのカードをめくるみたいに、顔とそいつを表す記号を一枚ずつ眺めてゆく。ここのところ夜の日課になっているがそれが楽しいわけではない、いまの彼女は思い出以外に語る相手がいないだけのことだ。

 チェリストだったあいつ。私はチェロのことなんて何も知らなかったし、知ろうともしなかった。私のビデオを見ては不潔だと罵って潔癖さをアピールした、けれど、あられもない姿で絶叫する自分の所有物(だと勘違いをしていたのだ)に興奮していることに私は気づいていた。
……いまはもういない。楽団をクビになったあと、いくつかの仕事を転々としたが最期は煤に汚れた作業着で首を吊っていた。

 盗品故買者だった男は黴くさい名画や名書の手書き原稿を保管していた蔵の火災で死んだ、彼よりも彼が商品として手に入れた数々が焼失したことだけが惜しまれた、盗っ人である彼の死は私でさえも悼むことはなかった。

……手にしたつもりでいながら、彼よりも彼に大金をもたらした紙に価値があったのだ。けれど、本当のところ、その価値は誰にもわからない。
 芸術的価値がお金になる幸福な時代に生きることができただけ、やつは恵まれていたのだ。
 いま、そこに価値を見い出す酔狂者はいない。価値は認めてもカネは出せない、出さない。

 殺し屋だった男。ちょうど彼は自らをジョーカーと名乗った。殺人という行為が特別ではなくなったころに生きてしまったのがやつの不運だ。依頼者からのリストは同業者で奪い合いになり、早く安く確実に(決して秘密をもらさない)任務を遂行するものが重宝された、自らをジョーカーなどと名乗るあいつは時代遅れだった。仲間うちから面倒がられた彼はあろうことか同業者によって蜂の巣にされて死んだ。肉片すらも残らないほどに派手にやられたらしい。

 私はそこでトランプゲームをやめる。この世のほとんどは……その在り方がなんであれ……咲かせるものもなく消えてゆく。死に方がどうであれ、実のところ大差はない。

 花がどうであろうと、それは真実だ。人とは関係がない。真実を覆い隠し、本当の自分などという言葉遊び、言い逃れに収束してしまう。
 美しいと思うものに自らを重ね合わせる傲慢さを何故、滑稽と嗤うものさえいないのか。

 夜明けを待つ前に絶えるか、夜明けの途端に絶えるのか。
 私はどうだろう。徒花であれまるで咲かぬわけでもなかった、だが、美しく思える類の花ではない。私が咲くことができたのは、男たちが夜に息を潜めながら観るブラウン管のなかだけだった。
 人は花を自身になぞらえる。なんと傲慢なことよ。咲く前に倒れる花がほとんどであると知らないのか。
 花が自らの頂点を知り、その後の着地点まで想像しているとでも思うのか。
 価値を口にするものが何ひとつ価値を手にすることがなく、自然を口にするものが何ひとつ自然でさえなく。

 テーブルに散らばったトランプを眺める。
私は花として生きた時間、どのろくでなしに抱かれたかったのか。
 愛などとは口が裂けても言わない。私は制度の外に生きようとした人間だ、愛とはそもそも存在するわけではない、制度が生んだ幻想でしかない。
 私は制度の内側で手枷足枷に気づかないふりをして朝を告げた家畜とは違う、愛なんて必要さえなかった。徒花とて花は花であろうとしたのだ。

 いま、私は神を創造した人を不愉快に思う。
 弱さは良い。醜さも仕方がない。疎ましさですら生き物である証左ではある。
 しかし、だ。
 それを見下ろす何者がいるなどと、なぜ、ホラをホラと見抜くことをしなかったのか。なぜ野生から離れようとしたのか。

 私は思う。
 それが誰かの目に触れぬとも、賞賛など受けぬとも、時間や季節の移りを示さぬとしても。夜に咲いてしまった花があることなど、存在さえなかったとされることを。
 私はそのことを知ってしまったのだ。

 唇に紅を引き、爪に花を添える。鏡のなかの私は咲いていたころの、男たちをひざまづかせた暴君であった私の残響を残してはいる。残してはいるがそれが過ぎたことであると誰よりも私自身がそれを知っている。
 美しく着飾れば着飾るほど、鮮やかな色彩だけが私から遊離している。花であった季節は過ぎたのだ、悲しいが認めざるを得ない。いつまでも咲くことはないのだ、言い逃れさえ滑稽だ、滑稽でありながら私は既に過ぎた季節の自分しか記憶に持たない。

 テーブルの下で裏返しになったカードを踵に踏みにじる。こいつらに狂わされた時間のことを振り返る。そしてふと思った。
「狂わされただけではない。私も狂わせたのだ」
 害虫はどちらも同じだった。





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2015-03-15 18:30 | カテゴリ:文芸パンク・焦熱



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「機関銃が欲しいだけ」


四季はただ僕らを押し流し、見たくもなかった場所へと連れてゆく、
屑紙以下のチラシには、どこかの阿呆が下卑た笑みを浮かべてやがる、
夜な夜なおまえが咥えるそいつが拳銃だったら迷わず引き鉄弾いてやるって、
下品なのはお互い様で、見ているものが花か土かの違いくらいだ、

膝から流す血さえも笑い合えたあの日のことを、
いまは笑えないでいる、僕らはずっとこの世界に翻弄されて、
小便臭い言い逃れでもいくつか考えててやるか、
目にするすべてを壊したかった青いころこそ美しいと知ってしまった、
そいつだけはどうでもいいと吐き捨てられない、

四季にまたも押し流される、塗り潰せるなら黒か白のどちらがいい?
どこかの誰かのもっともらしい綺麗事など一語一句に火を点けろ、
生憎、寝言を抱えるなんざ手に枷、足枷、煩わしくて反吐が出る、
どうでもいい、それはまるで優しい歌だ、花やら土も嗤うだろうよ、
過ぎたことを忘れよう、背中からは倒れて錆びた鉄の匂いの風が走る、










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2015-03-14 18:30 | カテゴリ:文芸パンク・焦熱
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「君は僕は天を忘れたふりをする」


君は空を眺め忘れる、空も君を見落とし続ける、
それでも不甲斐ない僕は、気づけば青みを仰いでた、
何処にもゆかない想いを馳せて、嗚呼、もうやめちまおうか、
どうせ届きゃしないこと、子供じみた夢想に過ぎない、

君は空を睨んでた、空はそれを知らないふりで、
不愉快さを隠せない、だから僕は天に舌を出す、
鉛を溶かした黒い雲、逆さに向いて槍を放てば、
なにがなくとも救われる、そんな気分になれるだろうか、

途方に暮れるだけの夕刻、
美しく群れる鳥、廃棄ガスとオルゴール、
黄昏れ燃ゆる海だけが、この世で唯一灯火たるもの、
いつの日だったかそんな戯言吐いては煙を吸った、

僕が空を眺め忘れるそのわけは、
其処に希望があるかのような幻想なんぞが蔓延るからだ、
意味やら価値やらくだらねえ、記憶なんぞは昨日の便器に捨てちまえれば飄々と、
身軽に気分も良いだろう、実のところは己なんぞがどうでもいい、
空洞なんだと知ってしまったが為に、どれほど澄んだ透明の、
水を飲んでもそんな傍から零れ落ちてしまうんだ、

僕は天を眺めはしないし天も僕を見落とし続ける、
それでも不甲斐なさが故、気づけば青みを仰いでしまう、
何処にもゆかない想いを馳せて、嗚呼、もうやめちまおうか、
青を飲んでもその傍から垂れ流してしまうんだ、








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2015-03-06 18:30 | カテゴリ:文芸パンク・旅
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「イン・ア・ボトル」


外れ続けて投げ棄てられた降水予報機は眠りにつきかけ薄眼をあけてつたう滴に安堵する、
躯体はやがて錆びて失くなるだろうがそれでもいいとたぶん泣いてた、

路傍に凍る孤独なる、
赤をすべて吐き出しちまったワインボトルはラベルにチェコのトランプが、
カフカの羽根を背にするジョーカー、
王と女王は遥か高みで市井の民には指先さえも触れられぬ、金の匙と銀の器を稲穂のように持っていた、
雲を見上げているのは麦穂を愛でる人々と、彼等を載せるピックアップの運転手、

氷河に生まれた迷い子たちは青い季節を越えてなおも彷徨い歩く、
星が集まる時間に琥珀を注ぎしグラスを重ね、
これでいいと一人愚痴ては其の呟きに浮かぶ疑問符、
ありのままなんていう、無責任なる自己肯定は雨の何処かで流れちまった、

外れ続けて投げ棄てられた降水予報機は眠りにつきかけ薄眼をあけてつたう滴に安堵する、

日々を重ねて時代は移る、しかしは変わらぬ迷い子たちは雨の恵みを待つだけか、
置き去られた人工降雨機なる鉄片、いまや不要なブリキと玩具と箱から出されて荒れ果てたる砂地に転ぶ、
躯体はやがて錆びついて、手足は風雨に捥がれるだろう、
それでもいいと言って笑った、笑う以外に知らぬ人形、

私たちは其れに自身を重ね合わせる、
赤い魂なんぞは誰もが有す、しかしはそれが、ときに私たちを迷い子へと戻してしまうと知ってしまったからだった、




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2015-03-04 18:30 | カテゴリ:instagram × 文芸パンク

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「月の砂漠のコールディゾンネ」


マイナス500、風すら凍る、
夜の月の砂漠の匂い、飲み込まれる星々と、
最果てのバス停は、時刻表さえ氷の向こう、
子供のころの落書きだらけ、変色した古い地図、

タバコの煙、焦げる紙の熱の花々、
誰かのくれた優しい声も消えてゆきそう、
ガラス細工の街で生まれた、
彼の名前はコルディゾンネ、花の色は見えない眼、
青と白とその間、太陽のオレンジさえも白になる、

氷の味の果実さえ、ならなくなった終わり待つ街、
地平の先のモノクローム、海から空へ移り変わる無色透明、
仰ぎ見るコルディゾンネ、星々は濁ったガラスの夜の白点、
吸い込まれゆく煙はさざなみ、コルディゾンネは月の砂漠で立ち尽くす、

終わり待つ街、コルディゾンネの頬に一滴、
ガラスに凍る、足下には粒々が、
無人の月の砂漠のような、白いガス燈、
旅立つ用意はできていた、





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2015-03-03 18:30 | カテゴリ:文芸パンク・旅

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「ロビンソン」


架空の地図は落書きだらけであちらこちらに宝の印、
心臓だけを喰いちぎれた、もう咲けないブーゲンビリア、
ミドリと赤いを混じらせた、花びら宙にこぼれてた、
捨てられないまま忍ばせた、手紙はスペルを間違えている、

彼はこの世界にはいない、君が未知を探すよう、
夏の喧騒過ぎたころに月が見渡す夜の海に消えてしまった、
良くも悪くもなかったと、うそぶく舌は細くて長い、

出航間近の帆船は、羽根を一枚、ツバメにもらう、
美しく凪ぐ水平、ひとりは口笛、月の砂漠を、
聴き飽きた昔話を瞼から遠ざけた、
再び港を離れるころに咲き忘れた一輪は、
孤独を握る手にはない、優し過ぎた思いはもう、
ここから先には要らないらしい、
銃声が聞こえてる、届くのは煙のニオイ、

航路はここから先にまだ広がり続けてゆくらしい、
ツバメは黄金くわえてる、そいつの速度が羅針盤、
自由が幻だとすれば、旅立つこともないだろう、
南から突き抜ける、蒼い風に頬を打たれて、
架空の地図には失われた国だらけ、
いま手にするのは航路を綴る白いキャンバス、
それくらい、それくらい、
ツバメの羽根とそれくらい、





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