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2014-05-31 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「夜の残骸」


蛇使いは毎夜のように、蛇に食われる夢を見る、
幾度となく殺される、そして反吐として泥に、
潰し合った間柄、所詮は飼われていただけだ、
好きにしてくれ、それはそれで悪くないって、
痩せ細った喉が揺れてた、

渇きの果てに目を覚ます、
水脈取り合う子供のころを思い出す、
木の根を齧る、干されたまんま忘れられてる、
世代を超えた絨毯みたいだ、
お伽の国なら空を飛べるはずだった、

夜の残骸、月の砂漠と、
魔法使いの笛の音色は昔話を暴き出す、
垂れた涎に血が混じる、首の付け根に蛇の歯の型、
飲み込みさえもしなかったのか、
それもそれで仕方ない、お前はお前で空腹だろう、

不愉快なら他を探せよ、
俺がお前を選んだんじゃない、
お前も俺を選んだんじゃない、
所詮はその程度の命、せめて俺を笑って食えよ、
毒を飲んだと思うなら、それはそれでお互い様だと、
最期の最期に笑ってやれよ、



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2014-05-30 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「風は悲鳴みたいに聞こえる」


葉枯らしの風が泣く、
誰彼なく俯くような、
真新しい日々を重ねる、
横たわるは閉塞らしく、
今日もまた誰が死んだ、

ウサギにもらったファーの耳当て、
吹雪く世界に映える星の化粧で、
どこ吹く風を装うデイジー、
あちらこちらでたぶらかせては、純粋なふりをする、

生まれた街は戦争で、
いまは跡形なく潰れ、
ときに立ち寄るだけにして、
乾いた砂が鼓膜で踊る、

調律師の真似事で、
甲高く鳴るピアノを壊す、
寒い国には鍵盤なんていらないのかな、
冷たさにはより激しい冷たさで、

ウサギにもらったファーの耳当て、
壊れる音にばかり敏感で、聞こえないふり決めこんで、
あちらこちらで誰かを泣かせて、
悲鳴だけは純粋だって分かってて、


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2014-05-29 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「テキサス遠く」


テキサスにも似た不毛の荒れ砂、双子は鼻歌まじらせ西へ東へ、
ハビエル、右手にスパナを持って、
レビルは背中にトランク7つ、

バーガースタンド探してた、夜が来るのを恐れてた、
泡立つビールとチリバーガー、とにかく腹ばかりが鳴っている、
方位磁石をなくしてしまって、行き先もなくしてる、
無口、冷たい人を殺す道具を背負い、二人は砂に巻かれてる、

誹謗と受暴に育てられ、明るい世界はまるで知らない、
人殺しの武器を捌いて、それ以外に生き方知らない、
オアシス、片足なくしたフラミンゴが水を飲んでた、
ひしゃげた足を花が支えてる、

太陽昇るが南なら、どちらが東か意見も2つ、
フラミンゴは泉に沈んで、

羽根一枚ずつむしり取り、双子の武器商人はゆく、
月が目覚めて夜が来る前、バーガースタンド潜り込みたい、
考える気力も失せた、どちらか決めず炎天歩く、

重いトランクいくつか置き去り、
ゆく先、目的、忘れてる、

正しい、悪いは知らないし、いまさらもう意味もない、
ハビエル、レビルは歩くだけ、
テキサス砂漠を歩くだけ、
ピンクの羽根を一枚ずつ胸に刺し、
双子の武器商人はテキサス歩く、

どこからともなく、聞こえてくるのは永遠の、
静謐なる風のような寝息だけ、子守唄は届かない、
荒れ地に眠る永遠の、寝息だけが聞こえくる、



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2014-05-28 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「無邪気の楽園」


禁猟区に生きる花、鉄でできたサボテンみたいな、
血を吸う刃と同じ花弁、
そこからずっと有刺鉄線、見ても霞む地平まで、
それでも騒がしいほどの光が溢れる、
そこに群れる虫に似た者、
彼らは楽園なんて描くだろうか、

片方だけ残された、
エスパドリーユに花飾り、
虹の色味を吸い込んだ、
艶やかにも柔らかい、湖から海へと続く川、

なにを探して歩いてきたか、
或いはあてさえなかったか、
いまになればどちらも同じみたいに見える、

楽園は、無邪気のなかにだけある、
いまの僕にはそれを描くことなどない、
禁猟区には幻の鹿を追う、
ハンターたちがたむろする、
幻だと知りながら、黄金の鹿を追っている、

無邪気さなど遥か過去に追いやった、
楽園など何処にもないと失笑で、
夢を見るのは夜だけだった、
明らかに、極めてしまうと清々しいことだった、


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2014-05-27 12:00 | カテゴリ:ショートショート・フィクション

「絵空事の場所」


 駅から15分ほど歩いたあたりに虹の色を真似た街灯がある、そこで街が途切れてしまう、その先には枯れているのか生きているのか、どちらにも見える痩せた草木が、晴れの日だけロッキンチェアで眠っている老人はビールを片手に水溜りに映った自分に話しかけている、
「街が失くなったとき、唯一、持ち出せたのはこの譜面だけだった」と。
 水と泥と灰を吸い込み、その譜面はもう読めない、すべての記号が滲んでしまって、右下隅の誰かのサインだけはかろうじて読める。
「だけど、このサインが誰のものかは分からない」。

〝JACKPOT DAYS〟-image


 春に咲く花は春の色と風が似合う、そんなことは当たり前だけど、当たり前すぎて意外に誰も気づかない。
 夏に冬の花が、その逆もそう、春に秋の花が、その逆もやはりそう、咲かせる理由はたぶんきっと誰も知らない。

「星がない空だからここじゃ仕事になりゃしない」
 ぼやいてばかりいた星占い師は爪を研ぐふりをする、ほんとは彼には指がないから、それを隠すためにいつもは手袋を着けている。
 望遠鏡の台座のヘビに喰われたって言っている、そいつの指を齧りきってしまったからか、ヘビは台座で石になってしまったという。

〝JACKPOT DAYS〟-image


 街が途切れてさらに歩く、街灯も老人も星占い師も彼が嫌うヘビの台座の望遠鏡もずいぶん離れた、そして、波が立たず泡立つだけの濁った海を臨む岬へたどり着く。

「今日はほんの少しだけ波がある」
 そこにいた少年と少女は同時にそれを教えてくれた。
 ふたりはいつも同じことを言う。天候、季節、潮汐にも無関係に波があると口にする。
 ウソや願望ではない。
 彼らが指差し示したとき、現実に波打つからだ。弱々しく儚いながら、その表面が隆起し、収縮する一瞬がある。それは二人がそうさせているのだろう。
 彼らには名前がない。名付ける誰かさえいなかった。
 彼らだけではない、ロッキンチェアの老人にも、ヘビの台座に指を噛み切られた星占い師にも名前がない。
 この土地にはそもそも名前がない。

 そして。
 ここを訪れた全ての者が、匿名としてしか存在し得なくなる。
 現実にはない場所だ、あるいは架空、絵空事……。ともかく、ここはそんな場所だとして認識され、そんな場所だとしか認識されない。
 途切れた街から続く、途切れた世界の一端。
 だが、無人では、ない。
 



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2014-05-26 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「漂泊の海岸」


酷く深い眠りから醒めた、
リアルと夢の境界は曖昧として、
こすり見る空、流れてゆく風、

そばに微笑む、憧れたのは美しさ、
どうやら新たな世界にたどり着いてた、
愛する人々だけの笑う顔だけ、

もうここで生きると誓った、
それが幻だとしても、
明ける朝にも真実なんていらない、

〝明日なんて何処にもなかった、
永遠としか言いようのない、
手にしたのは終わらない凪〟

互いに名前を呼び会おう、
与えられたそいつじゃなくて、
意味の有無の取り去った、
原始に近い快楽だけで、

まるで終わりすらもない、
そして日々が愛しさだけを持つ、
僕らだけが生きる季節は巡る、
凪いだままの海辺で、

酷く悲しい夢を見ていた、
架空の世界に生きた僕らは、
すでに汚れに満ちた原始の獣、

海風が流れてる、
だけど幻だと知った、
砂がつくる果てた波、
その渇きに夢だけ見てた、

これからここに生きるにしても、
あまりに喪失だけが浮かぶ世界、
砂時計さえ落ち行かない、

呼びかける、
声は誰に届くのだろう、
恋人の名を呼ぼうにも、
その記憶さえもなく、
無音の砂海、声なんて届かない、

呼びかける、声はいつ響くだろう、
恋人を描いても互いに名前なんてなく、
止めた時間に叫びなんて響かない、

叫んでる、
止まったままの時計の針を指で進めた、
動くことはあるのだろうか、
その砂の波が光る水の青さを取り戻す、
夢に見るから幻なんだと、

鳥たちまた飛んでゆく、
醜ささえもが戻ってく、
描いた夢想に生きられるほど強くはないと、

張りあげる、
声は空の彼方に突き抜ける、
届くだろう、
声は海の色にも似た青み、
叫んでいたのは誰も知らない架空の言葉、

薄汚く着の身着のまま、
たゆたうようにぶらつきながら、
すべて終われと嘯いて、
流れるまんま睨んでた、
視点の先には食べ残したカラスの意地が、
それはまるで悪くなかった、
君が僕が愛おしむ程度の言葉よりもずっとずっと、
まるで悪くはなかったんだ、


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2014-05-25 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「路上に赤裸々」


赤裸々なる独白を、
通りすがりの匿名に、唐突すぎる出来事に、
怯えた其の眼が意味する拒絶、
水たまりの波紋に映る、彼の真暗な瞳の貌は、
子供のころに怖れた病、狂犬病に重なった、

刻を重ねて手に入れた、彼の全てである城は、
気まぐれ程度に降らされた、春の静かな水滴くらいで陥落の途に、
脆く儚い砂の城、玉座を飾るはずだった、
青い石はカラスが咥えて持ってった、
ついさっきまで絶えたイヌを啄ばんでいた黒い空腹、

もつれた長い赤い髪、両眼と乾いた唇と、
痩せさらばえた骨はきっと乳白色、それに貼りつく薄い肌、
匂い始めた季節を吸って吐き出した、

安普請の身なりに調和のない、蹄を模した指環の白銀、
抜け落ち転げ側溝に、そのまた先の排水溝へ、
振り返ろうにも男は独白続けている様子、
誰かじゃなくて自分に語っているだけだろう、

セキララなる独白を、
無名が路上に零し続ける、周囲が彼を見る冷えた、
其の眼差しは奇異と憐れみ、
昨日の夜まで怖れたはずの、電気仕掛けの椅子はすぐ其処、
続きの長い告白は、最期の玉座が似合う気がする其処の底、





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2014-05-23 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「裸足の季節」


トビウオたちの噂を聞いた、
鹿の角は流れついた古い枯れ樹を頭飾りにしてるんだって、
船着き場の桟橋は、多様すぎる言葉で埋まる、
異人が異人にかける声、ときに怒声と囃し声、

踵の削れた靴を脱ぎ捨て水のなか、
くるぶし付近に踊る小魚、
水平線から届くのは、真新しい南の匂い、
赤いブイは不安そうに揺れていた、
音なく寄せる波々は、生まれたばかりの砂を連れ去る、
代わりに虹の貝殻と、ココナッツの殻の小舟を、

波打ち際にて揺れ踊るのは星を眺めたかつての帆船、
黒い船が離岸するとき、そいつは沈んでゆくだろう、
そして深い夜の底、魚たちの家になる、

あの夏の、あの日のことが揺れ惑う、
幾億もの骨が混ざった砂の上、裸の足に灼けた其々、
窓辺に風でふくらむカーテン、水々たちは飛沫をあげて、
船待つ異邦人たちを、水の色の目で見てた、
光は波に砕かれて、乱れて散る散るトビウオたちと、




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2014-05-22 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「レミングス」


過去にシェードを失った、裸のランプが照らす頬、
鮮烈なる蒼から橙、球体ガラスに揺れる炎、
其れを見つめる表情たちは、

鉛の弾をキャンディがわりに舐めている、
生きてた獣の味がするって、其れがどうにも不愉快らしい、
翡翠のなかに神を刻んだ、首飾りは声もなく、

引きずる尻尾が重いだけ、狗の類のそんな錯覚、
生憎、とうに失くした其れを、
振り返れば長い影を引きずっていた、

綻びなんぞは繕う端から、新たな裂け目が現れる、
焼いたばかりのバゲット包む、昨夜の新聞紙の見出し、
焼失した森、焦土の更地へ色のない眼を送ってる、
老い始めた横顔の、猟師が浮かべる喪失映す、

揺れる裸の炎が照らす、あぶり出されたありとあらゆる有耶と無耶、
釦のとれた袖で拭う、頬には灰の混じる風、
間違いだらけのスペルで綴る、
数える儚い出来事は、99からまた1へ、



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2014-05-21 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「眩暈」


渇くと花は枯れちまうから濡れるように爪弾く曲線、
仄かに甘く赤くなる、
乳白色の軟体が、水没するくらいの蜜で、

火薬庫に火を放つ、今宵は溶かし合えばいい、
沸騰させた血液だけが渇望に効く麻酔、
思考も思想もきがふれた嘘と、
野生に還す不埒な呪文を口移しで点火する、
そのまま燃えて、尽きてしまえば翌朝には眩暈の朝陽、

獣を経た刻の残り香、残響やら残光や、
鼓膜震わす尽きた破裂が続く唇、
放たれたのは言葉にならぬ夜の呪文、
貪り合って食い尽くされた、
果てた末に見たのは多分、地下から地表へ這いずり出した、
頭上に燃ゆる白い太陽、



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2014-05-20 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「消毒液はマラスキノ・チェリー」


自由を語るのであれば、其処に人は想いを寄せる、
真に自由を謳歌するなら、
狂人との烙印にて忌み嫌うよう群れ群れにて囁き合う、

シンガポールスリングを、立て続けに10杯程度、
マラスキノ・チェリーの赤い、消毒液が鼻をつく、

暇潰しに視線を置いてる窓の外の曇り空、
ガス灯直下の螺旋階段、吐瀉物まみれの酷い身なりの若い男は11杯目を飲み干す前に絶えていた、
既に冷めた血の其れは、15歳でも85でも語るほどの違いはない、

マラスキノ・チェリーの赤い、消毒液を欲しがったのは彼も同じだったのだろう、

君にとって今日と云う日が昨日より、
穏やかなる笑みにて過ごせる日なら、
昨日を忘れる薬になればいい、

吸い殻、生ゴミ、腐乱死体、
砂漠にミドリを生ませる雨を、見てきたことを忘れてしまった、

水に還れば静かなる、孤独の生と其の終焉、
水葬へと運ばれているのは僕であったのかもしれない、
永遠の眠りについた名も無き最早若くもない、
彼にマラスキノ・チェリーの赤い、消毒液を奢ろうかとやはり思った、

君にとって今日と云う日が昨日より、
穏やかなる笑みにて過ごせる日なら、
昨日を忘れる薬になればいい、




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2014-05-19 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「エルドラド」


エルドラドと呼ばれたはずの、いまはすでに不毛の地、
置き去られて砂だけが降る、
孤島は波にさらわれて、抗いもせず削られてく、
十字にカモメが羽根を休めた、それはもう昔の話、

聖人たちはこぞって黄金ばかりを探しに来てた、
神の場所だと荒ぐ声、讃える歌を歌っても、
その姿の浅ましさ、彼らが忌む者、
ならずの者が、気まぐれ程度に残したものを、
神の名を借り、島を荒らしに、

海の無法の残党たちの、
少年たちはいまは丘、古びて褪せた旗を立て、
欠伸まじりに大人を見てる、いっそ沈んでしまえばいいね、
少女は笑った、無言のまんま頷く彼は、
“海の獣がケモノを食うさ”

黄金郷はどこにある?
少なくともあんたたちには探せやしない、
エルドラドは黄金のためにあるんじゃない、
そこに生きる者の意思、それがエルドラドをつくるんだ、

上品ぶるのはやめちまえ、
嘘に隠した本性くらい見抜いてやるよ、
せめてその下媚た笑いくらい、
光る海に向けてくれるな、




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2014-05-18 12:00 | カテゴリ:文芸パンク・焦熱

「鳥使いのノイ」


夜の東を眺め育った、
枝を拾って指揮者のように、星と星を繋ぎ合わせる、
指で笛を鳴らす横顔、神の傍の「鳥の使い座」、
黄金一羽は月の近くで、羽根を広げて飛び立つところ、

伸ばし始めたばかりの髪がもつれて跳ねる、
カールの下の長い睫毛と薄い目の色、
かすれつつある歌声は、彼にさえも分からない、
聞き覚えを繋げた独唱、

インクが滲む万年筆と、四隅の黴びた包み紙の束を抱く、
永遠の眠りに着いた、青い羽根と引き換えた、
なのに彼は読み書きできない、話すことも伝わらない、
時にさえずり真似てみるだけ、想い人の名前も呼べない、

鳥使いは朝に目覚めて、
鳥使いは黄昏れ刻に丘を離れる、
「さようなら」も「また明日」もない、

夜は再び窓から空を、厚い木綿にくるまって、
南に浮かぶは鳥の使い座、
彼もやはり無言で指笛吹いている様子、

丘陵翔けた鳥の視座を瞼に描く、
月の裏側まで届く、神の鳥は風になる、
深く濃くなる森の闇、雨季の青い匂い、
雨の空にも鳥の使い座、
指笛吹くから「神様呼んで」と、
草原から黄金一羽、見てきた景色を僕にも見せて、

鳥使いの少年は、誰にも伝わらない言葉、
裂けんばかりの叫びの声で、想い人への想いのたけを、
天にまします鳥使いの神様に、
今夜も鳥の哭き声で、





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2014-05-17 12:00 | カテゴリ:文芸パンク・憧

「永遠の樹の下で」


街外れのその大樹、数百年も孤独に伸びた、
誰のものでもないまんま、
この街を見守っているように、

命がひとつ絶えるたび、
その葉をひとひら散り落とし、
命がひとつ生まれるたびに、
小さな白い花を咲かせた、

なんどもなんども訪れる、
初めてタバコを口にしたのもこの樹の下で、
なんどもなんども訪れる、
もぎたてレモン、絞ったテキーラ、
酔いに任せて潰れた夜や、

好きなあの娘と手を繋いだのもこの樹の下で、
なにかひとつ経験するたび、
僕らはこの樹に抱かれるように、
緑のなかで呼吸した、

少年少女、
僕らは時に追われるように大人になって、
この樹のない街へ旅立つ者や、
新たな命をここに産む者、

少年期と少女期は、
永遠さえも感じさせた、終わらない夏休み、
終わり待つなど考えさえもしなかった、

そして僕らは擦り減らすもこの地に生きて、
ときには少年期を懐かしむ、
光を光と素直に受けた、
優しかったあの時季を、

この永遠の樹の下で、
この永遠の樹の下で、



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2014-05-16 12:00 | カテゴリ:文芸パンク
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「ここにいたこと」


明けたばかりと思った今日も、
すでに陽は落ちてゆく、
過ぎ去る日々を慈しむには、
僕にはまだ早いらしくて、
明けるころの月の匂い、
また再び闇にゆく、

ショーケースに見た自転車は、
テント前でピエロが乗ってた、
前輪のやたら大きなおどけたやつで、
もう彼は素顔だろうか、赤い鼻を思い出す、

またどこかで子供達にキャンディーを、
小躍りしながら配ってるかな、
放した風船、空の青みに溶け込んで、
南の向こうへ流されてった、

夏の空に散る風船、
色はとりどり、原色ばかり、
いくつか樹に引っかかる、いずれ川へ流される、
見えなくなるまで見ていたい、
感傷なんだと分かってる、

バイバイ、サーカス、
夏の日の束の間の、
甘い夢は弾けるソーダ水のよう、
夢現のなかにいた、もう逢うもないだろう、
メイク落としたピエロが手を振る、
僕はそれが誰なのか、
大人になるまで分からなかった、
後輪巻き上ぐ砂煙、埃の匂いは憶えてる、

いまでもずっと憶えてる、
あの日咲いてた花の名を、
僕はいまだ知らないままで、
視点がずっと高くなっても、
近くで見たその色を、
いまでもずっと憶えてる、




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「地上の星と深海の夢」


 人魚になる夢を見ていた、それは幼いころから見続けた夢、もちろん、現実にはならない。
 夢のなかの私はサカナになった下半身で、半裸にも関わらず恥ずかしさすら忘れて泳いでゆく、深海から水面へ、遥か遠くに感じながらも速度だけは増してゆく。

 深海に生きるものたちは、地上の景色を知ってるだろうか、貴方たちを置いて大地を踏んだ、最初のイキモノのことを想像したりするんだろうか。
別に知りたいとも思わない、そう言われたらそこまでだけど……深海にはない光が水の上に輝いていて、ヒトは普段、ろくに見てもないその光のなかで生きている。
 なにかがあったときだけ、祈ってみたり、あるいは見上げて溜息をついたり、変わらずにそんなことを続けている。

 そう、誰もがそんなふうで、やはり私もそんなふう。
 自分の都合で深海に潜り眠る日々を選んで、息苦しくなったら今度は光に照らされようという浅ましさ。
 そのわがままさこそが私、開き直りもいいところだけれど、「だってみんなそうでしょ」とも思ってる。
美しくも穢らわしくも、生きていたらいろいろあって、汚れてゆくのを知っても進みたいときがある、自分を浄めると分かっていても進めない道がある。

 あたたかくて浅ましくて、優しくて底意地も悪く、卑怯だけど賢くなりたいとも思う、誰もに優しくあろうとさえ思う、だけど、それをするほど私たちには時間がない。
 そう。
 私たちには時間がない、一生を考えても、限られた時間をどう使うか、きっとそれしかない。

 地上に瞬く星があるなら、我先にと手を伸ばすだろう。
深海で見た想い出には美しいものばかりなんかじゃない。
それでも私は目を醒ます、水と空気の間に目覚め、また汚れと共に生きてゆく。
 約束が。
 約束があるはずなんだ。誰と交わした約束だろう、大切な誰かかもしれないし、過去の自分かもしれない、どちらでもいい、私はまた呼吸をするため、深海から光の地上へ浮上する。


<了>



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2014-05-15 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「波打際のガーリー・レゲエ」


屋根の落ちたスクラップ、ワゴンの足下、赤い飛沫が輝きにくる、
氷の国に住んでいる、飛べない鳥を絵本で知った、
見ない限りは信じられない、あの日、鳥たちこぞって逃げた、
街が赤く燃えた日のこと、眠るたびにまぶたを襲う、

燃え落つ街はそうまるで、はしゃぐ黄色のバーベキュー、
煙が夜に紛れた深夜、きっと神様笑ってた、
いまいる焼けた地は焦げて、忍び笑う悪魔が燻る、
無駄だと呆れられてなお、彼女は口笛、風を鳴らして、

赤く揺れる太陽と、波打際に乗り移る、
そしてあの日もやはり赤、夏に咲く花のいろ、
ぽつり落ちた滴を吸った、熱を持つ石のうえ、
ビーチサンダル蹴り上げて、それを返す赤い波、

凪ぎの季節はあまりに静かに過ぎゆくように、
兵士たちが海を渡った、
荒れた街を素知らぬ顔で、
せめては生まれた地を撫でるよう、
彼女は今日も口笛をふく、




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2014-05-14 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「砂時計の街のデューイ」


その街、どこを見上げても時計があった、
どれもが狂ったまんま動いてる、
誰もそれを気にしないのか、或いは慣れてしまっているか、
それぞれがそれぞれに、好きな時間を刻んでる、

バスは日に2度、街を出てゆく者だけを乗せ、
そしてひたすら南へ向かう、太陽が充ちる場所、
そこには何があると云うんだろう、
乾ききったエンジンは、泳ぎ疲れた魚みたいだ、

デューイを名乗る男は盗賊、
何もかもを盗んだあとだ、欲しいものなど何処にもないと、
宝のありかばかりを記した地図を焼く、

盗んたものは片っ端から売り飛ばす、
奪えないなど世界にはない、
“誰も彼も大事なものなど持っちゃいないさ”
欲しいものなどひとつもない、
手にした途端に売り捌く、

ある日、デューイは酔いの醒めない朝に気づいた、
傷つけたぶん傷ついてたんだ、何もかもを手にしたようで、
どうしてこんなに乾いてるんだ、

メモ帳めくって、せめて話し相手を探す、
そうか、もうこの街には誰もいないか、
痛みが走る体で窓の外を眺め見る、痩せさらばえた、
その胸に手をあてて、

乾きの果てに涙も出ない、
乾きの果てに涙も出ない、





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2014-05-13 12:00 | カテゴリ:文芸パンク・憧

「星屑のソーダ水」


初夏を漂う妖精を、気怠い明け方、
浅い眠りに溶け合う人の顔を忘れた、
かすかに月が青白く、
森は葉を揺らしてた、

倒した瓶から垂れて流れるソーダ水、
弾けてしまう流れ星、散文詩とトランペッター、
夜に泣いた吸血鬼、短いデニムのショートパンツ、
バンダナ3枚重ねたビキニ、

弾ける泡は星屑ソーダ、
昨日の夜をひっくり返した、小さいころ見た花火に似てた、
疑いもせず誰か愛したころみたいな、

雨季を思う空の色、
眠れず数えた星は百、浅い眠りと不機嫌なネコ、
鹿の泣き声、旅のキャラバン、シェリーに眠る、

弾ける泡は星屑ソーダ、
昨日の夜はこぼれて消えた、そう思うと少し楽、
明日に焦がれた、そんな日々は星屑ソーダ、


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2014-05-12 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「世界地図は血の跡」


鳥たちが群れてゆく、ボーダーラインは見えないって、
夜明けのグラデーションの空泳ぐ、
まだ煙が立たない白みの宙を自在に駆って、

歯ぎしりながら睨む兵、
くすんだブルーに身を包む、
誰が決めたのかは知らない、国境線を踏み切りそうで、
慌てた足が踏んだ花、花びら、向こうへ落ちてった、

世界地図は血の跡なのよって、教えてくれた恋人が、
彼女は僕より多く寝てきた、眠りに落ちる前に聞いた噂を、
たくさん胸に抱えてる、

そしてその柔らかな、胸に僕は手をあてる、
穏やかに波打って、秒針に耳を澄ませてる、
そんな気分になるところ、生きている、
ただその瞬間だけに奇跡は宿る、

世界地図は血の跡なのよって、
教えてくれたよベルジェが寝る前、
彼女は僕よりなんでも知ってて、
いつも砂粒くらいの小さなことを、
たくさん僕にあずけてくれる、

地平線を見渡せる、小さなロッジは借りたまま、
渡り鳥ゆく空を眺めて、暮れてゆく国境の、
兵の欠伸をぼんやり見てる、

生きている、その瞬間だけに奇跡は宿る、
“死んだらどうなる?”
“軌跡がそこに残るのよ、だけどあの兵隊たちは、
いくらだって代わりのきくコマだから、何も残せないかもしれないわ”






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2014-05-11 12:00 | カテゴリ:文芸パンク・憧


「メリーゴーランドに委ねた夢は」


夢に見ていた、
子供のころから眠りのたびに幾度となく見た、
輝きをなくさない、終わりも果てもそこにない、
想い出ばかりを詰め込んだ、回転続ける木馬に乗せて、

最期のときに浮かんで消える、
優しいものだけ廻り続ける、夢の世界をひとつ生みたい、
彼はすでに老境になり、創り続けた、可憐極めた夢うつつ、
鈴やラッパと金や銀、
支柱から伸びる傘には装飾が、
終わらないよう回転を、

その瞬間だけは想像だけが尽きない世界、
廻り道ばかりに生きた、それでも見るのは変わらなかった、
淋しさも、虚ろなる知らせもない、
ただただ豪奢な虚構が廻る、酔いに任せて並べた奇跡、
青年期にはそれもひとつ夢想した、

電気仕掛けのサーカスは、
紛いの光に包まれて、今日も歓声、笑顔と共に、
歳を経ても綻びない、ベルベットの夜のなか、
祝祭には遠くとも、

電気仕掛けのサーカスは、この瞬間も廻ってる、
メリーゴーランドができた日は、回転するサーカスを見て、
描いたものとは違ったと、彼のため息さえ乗せた、
電気仕掛けの夢の国、誰がいなくも廻りゆく、





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2014-05-10 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「月と背骨と足元と」


渇いた喉と土埃、花さえ泣けない貧民街、
阿呆を演じる彼はいま、指笛だけで鳥を呼ぶ、
昨日は何も食べなかった、汚れた残りが胃を巡る、
いっそ吐けば楽だろうに、一滴さえも無駄にはせぬと、

笑い声を聞きたい男、命さえも冗談にして、
削りに削りて束の間を、集う者には餓鬼ぶる幼稚を演じてられる、

それを見る、君は彼を笑ってやりな、
それを見る、君は笑う以外に術をもたない、
この世のなにに価値を問う? 溢れ返る笑えない冗談と、

罪を認めぬ自堕落と、まぜ返して名を売る者と、
正論らしきを吐き出して、ヒトを思わぬ紛いばかりが闊歩する、

夕凪をあきらめて、朝を眺める刻を眠って、
太陽と睨み合う、いっそ焼いてくれれば良かろうに、

空を眺めていたところ、なにも変わりゃしねぇって、
薄く爛れた乳白色の野蛮な月に、
吐き出すべきが燻る体、血が赤くなければ良かった、
生も死でさえ笑い飛ばせる悪になれれば、

食べられるのを待つイヌとネコ、
渇きと飢えに苦しむのもいまのうちだけ、
それを見る、君は笑い声さえ忘れたふりを、
それを見る、僕はまぶたが開かないふりを、
瞬きながら過ぎる凪、荒れ狂う刻もいる、
なぜならヒトはケモノだろうよ、
それを忘れたケモノだろうよ、





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2014-05-09 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「スタンド・バイ・ミー」


夏は徐々に近づいて、白鳥たちが青みのなかを泳いでた、
くちばしには花、色とりどり、ひなどりだって空をゆく、
何処にゆくか誰も知らない、それでも鳥は止まり木探して、

収縮続ける宇宙に合わせ、僕らは今までより少し、
しなやかなる強さを以て、優しくなるよう想いを掲げ、
溶かされ続ける世界にあって、泥にまみれる覚悟ですらも、
君には僕が、僕には君が、そうするしか術がない、

ステンバイミー、フォルクローレのアレンジで、このレールを少し外れて歩いていよう、
ありとあらゆる全てを手にす、そんな力はいないだろう?
必要なのは今夜騒げるアルコール、それから傍に歌う人、
誰もそうとは限らずも、僕らは新たな価値を探って、

機関車一輌、それくらいの歌を知る、
忘れた詞があるんなら、好きな言葉で並べ替えよう、
パンクロックとアジテート、かぶりつくライムとレモン、ハンバーグが焼ける匂い、

夏は徐々に近づいて、白鳥たちが青みのなかを泳いでた、
くちばしには花、色とりどり、ひなどりだって空をゆく、
何処にゆくか誰も知らない、それでも僕は歩む足を止めずゆく、






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2014-05-09 12:00 | カテゴリ:Twitter ✖ 文芸パンク


「空蝉よ」







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2014-05-08 12:00 | カテゴリ:Twitter ✖ 文芸パンク

「バロック・オン・ザ・ロック」











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2014-05-07 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「占い師の見習いの」


クローナ、占い師の見習いの、まるで売れない占い師、
赤いベロア天井、アーケードの街の隅、暇つぶしにタロットめくる、
すすけた天井見上げては、
小さくため息、粒子になってキラキラ光る、

有刺鉄線ぐるぐる巻いたブレスレット、手首の傷跡隠してる、
キャバレー・ピンクに染めた髪の毛、黒いベールで見えなくしてる、

魔女と約束交わしたばかり、
なのに彼女の占い、一度も当たったことがない、

眠りたいから小銭でジンを買って飲む、
紛いの水晶、やたら重くて、
彼女は“外れてばかりのあんたは要らない”、つぶやいてガラス玉を置いてゆく、

沈黙の夜に体を預けて、
彼女は明日を占ってみる、
ベロア天井、すすけた夜空で星を占う、
クローナ、明日が見えたふりして帰る、



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2014-05-06 12:00 | カテゴリ:文芸パンク・憧

「波に揺らぐ月の夜」


波間たゆたう海月は微かに青く透く、
鐘の音が鳴っていた、海鳴りなのか吹鳴か、
どちらにも思えては、やがてどちらでもないと、
路傍の花束、其れを聞いているのかいないのか、
聞きようにも聞こえぬだろう、
何故なら彼らは耳を持たない、

支柱から万国旗、四隅に伸びる色其々、
採石場の鉱夫たち、手にした僅かな金の粒、
油と泥が滲む手のなか、光ってるようにはとても見えない、
かしげる首の歪なる骨、灼けた其処が消えてゆく、

壁に落書き、愛や平和はそこいらじゅうで配ってるから、
それより自由をくれないかって、
飛び立つ鳥を真似た舞踏家、肩甲骨を除去する手術をふと思う、

汝が故の孤独に満つる魂よ、
掬い上ぐにも届かぬ手、指は十しかないのだと、
足りなさばかりは数えもきれぬ、
汝が故の百年ばかりの孤独を以ってなお、
どうにも救えぬことばかり、

せめては終わりが静謐なれと、
溶けて消ゆる海月の姿を其処に見据える、
滔々たる流れに沿って、幾ばくかの無言に落ちた孤独たちの最期を川に、
やがては其れが海へとたどり着きますように、

春に想い、夏に想い、
秋に想い、冬にも想う、
私たちの生の脆弱、波に浮くのは海の月、
其処には唯のひとつも意志はない、
汝が故の孤独に満つる魂よ、
救いを求むも其れに届くこともない、
せめては波に酔い痴る海月のように、意志を失くして漂うがいい、



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2014-05-05 12:00 | カテゴリ:文芸パンク・旅

「波止場のふたり」


海の底に眠ってた、ボトルのなかの滲んだ手紙、
ラヴェル剥がれて、目を凝らすとマキャベリーの横顔が、
眉間に皺寄せ木箱みたいな本を小脇に、いまはきっと解読できない、
其れは解する要もない、

古代の無駄な言葉だよって、
隣に笑う長い睫毛は、南仏生まれの草原みたいなワンピース、
麻の紐で光る石の小粒を編んだ、足飾りが陽に揺れた、

残酷すぎる真実を、綴った昔の寓話が好きな、
自称の現実主義者は恋を、幻だとか錯覚だとは思わなかった、
或いは其れが現実逃避の手段だなんて、

子犬のようにじゃれついて、子猫のように振る舞って、
まるで麻薬に溺れてしまった模様、策士が無策に現を抜かす、

その場しのぎで便利なだけの、未熟に過ぎるキレイな言葉、
「あの口、泥を詰めてやりたいね」って、
清々しいくらいの鮮やかなる笑み、唇から毒のある棘、
テレビのなかの善人に、

真夜中すぎてこんがらがった、
睨んでいた狼でさえ、眠気に飽きて去ってゆく、
言葉を要としなかった、彼らはいつも正直なんだ、

真鍮、果実酒、ガスランプ、
明ける港の桟橋近くの安いモーテル、偽造の通貨で詰めたトランク、
葉巻と絵葉書、アルミニウムの蹄の指環、
夜が欲しいとねだられて、火花散らせた昨日の唇、





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2014-05-04 12:00 | カテゴリ:文芸パンク

「地上ゼロのパッセージ」


向かい風をぶつけられ、
僕らはときに転倒すらも笑えるのかな、
鼻先くすぐる土の匂いは、まだ咲く前の草いきれ、

寒さに耐える、
そんな想いすらなく生きる緑のように、
爪先どうにか這いつくばって、
蹴りあげる土、埃のなかを立ち上がる、

“まだまだやれるさ”
意気がるやら呟くやらの途方の合間、
揺られる葉はからから乾いた笑い声、

春を待たず枯れゆく赤を、
見ないふりは出来ずに立つな、
そこに生きるは汚れさえなく、
美しさも誇らずに、

冬に生きる健気さを、笑う者を笑えばいい、
またどこかで逢うだろう、
祝祭など手繰りもせずに、

土の匂い、そこに立ち、
背中に浴びる罵声を睨む、
転ばなぬ者には分かるものかと、
大地の手触り、それをつかんだ、




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2014-05-03 12:00 | カテゴリ:ショートショート・フィクション

「僕たちの敗北」


 あてもなく歩き続ける、そんな旅人のふりをする。たったのひとつも荷物を持たず、真新しいスニーカーの旅人なんて何処にもいないだろうと分かっていながら、そんな夢想で街をただ歩く。
 そんなの単なる独りよがりで出口のないことだって分かってはいる。

 見慣れた街が黄昏れ始める。
 灯り始めた明かりが窓を淡い黄色に染め、遥か高く頭上には月が目覚めていた。
 通りは家路を急ぐスーツ姿が、リフレクターを貼り付けたジョガーが、犬に引っ張られる子供が、制服のカップルが、それぞれがそれぞれに今日を終わらせつつある。
 どこかからカレーが匂い、路地をゆけば笑う声も届く。

 今日もやはり何処へも行けなかった僕はいつもの小さな部屋へと帰る。
「おかえり」
 どこかへ行こうと、そして何処へもゆけないままの僕は気恥ずかしくなりながら、でも、その呼びかけに応える。
「ただいま」

 代わり映えがなく退屈に満ち、不満と不安だらけで時に逃避を計りたくなる。
 それでも、僕たちは帰るべき場所がある。

 旅人にはなれない。きっとこれからも。僕らが生きるのはこの現実でしかない。
 彼女がレコードをかける。ビバルディの四季。僕たちはこの一枚のレコードを何度聴くことができるだろう。
 耳たぶを微かになでるくらいに絞られた音量のバイオリン。
 テーブルにはボイルしたウインナーとトマトのサラダ、カボチャのスープとバゲット。

 眼を閉じ手を合わせる。
「じゃあ、食事の前に……」
「今日も。今日も昨日と変わらず、だけど悪くない一日でした」
「いただきます」
 声が重なる。小さな部屋に体温がこもってゆく。

 僕たちは今日も敗北した、それを素直に認める。なにを以って勝ちとするのか、いまだに分からないままだけど、それでも僕らはやはり今日も敗北したのだ。
 

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