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2013-11-23 23:59 | カテゴリ:未分類

「離岸流」


歩き疲れた靴の底、凍える揺れる心臓と、
トビウオ跳ねる、飛沫のアーチのなかの太陽、
リアリストに唾を吐き、ロマンティストをせせら笑う、
さようなら真冬の花々、
バイバイだけだ、ジャアネはない、
振り向くのは消える前だけ、
水平線はかすかに弧を描いてた、
そのとき某は、星が楕円形だと知った、

薄ら寒い枯れた草原、ミドリと褪せた金色に、
花持ち並ぶ白い葬送、氷上にて凍る頰、
旋回する鳥の腹、風に酔って風に舞う、
ペシミストは麦酒をあおり、サディストたちが泥を蹴る、
さようなら真冬の花々、
過ぎ去る地に別れの言葉、
振り返るさえ億劫だった、

聖域、地下鉄、海鳥たちの楽園よ、
オルガン、鐘の音、アコーディオン、
指笛、獣、唸り声、
エルクの角でできた燭台、鉄を重ねた森の夜、
ラジカセ、残響、チェット・ベイカー、

平和主義者と軍国主義者は遥か高みで見下ろしながら、
新たな共存、探るシナリオ描いてた、
黄昏れる神々は、滲む視界、地上を憂う、
赤い月にて終わりを告げる、
景色を揺らす指には蛇が、這い回って舌から涎、

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2013-11-23 17:10 | カテゴリ:未分類

「氷原の煙とナイフ」


鉄から剥がれた錆びに似た色、朝焼けと夕暮れは、
咲くのをやめた花に見える太陽が、
残り僅かな光を放つ、日暮れ前にはスコールの、
夏は終わりに近づいて、

荒天から静寂へ、無人の街を走る野良々々、
アスファルトは寸断された、
そこから咲く野生の花の、空転する想いを想う、
陽に向かうにも空はもう錆びていた、
棄てられているシトロエンから悲鳴が聞こえた、
そんな気がした、どこかで聞こえた気がしただけだった、

あてなく彷徨うかつての子供、
路端から鈍い反射でコインが跳ねる、
それは粗悪な偽造の光、
誰彼なく睨みつけた夏の陽が、
移り変わる季節に移る、
定点カメラが捉えた動画、
埃の溜まり場、溜息まじり、
何処かで誰かと重なった、孤独を隠しきれなくなった、
東に伸びる細い影、空を仰いだ、
氷河の季節が鼻につく、想い出すのは薄氷の花、



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2013-11-20 00:51 | カテゴリ:文芸パンク・焦熱
海岸線 instagrum 加工写真 画像

「夜間軌道」


黒く乾いた、アスファルトを駆ける夜、
駆動する獣の脚が、アイスピックで氷を砕く、
そんな音が繰り返す、
逃げるか追うか、ムラサキ色した影の幻、

地をつかんで削り取る、爪先から弾かれた、
ガラスは宙にて鮮やかなる星を惑う、
黄金の一枚を、かなぐり捨てたインディ・レース、
勝敗は同一線上、螺旋の曲線、そのなかに、

言葉を失くした、知らなかった汚れ言葉を使ううち、
他の誰かになってしまった、そんな気がした、
あまりに軽い希望を嗤う、その背に爪を立てるふりだけ、

彼方辺境、死を待つだけの、
ガラスでできた砂時計は一回転した、
ハイエナの歯とシカの皮、泥で固めた紛いの神が、
見下ろす街路で影になる、
色濃く長く、速度になって、
放置された棺が並ぶ、それを横目に走る逸脱、



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2013-11-20 00:50 | カテゴリ:文芸パンク
プリマ バレエ イラスト 画像

「刻々と」


古い映画のポスターを、壁一面に張り巡らせた、
かつてはカラフルだったんだろう、
いまは色褪せ読み取りづらい文字も多々、
白鳥を舞う、プリマの細い背中はセピア、

赤いレンガのアパートメント5階の角は、
窓の外には広がるバナナ畑の緑、
農夫たちが土にまみれた手の甲で、
額の汗をぬぐってる、
昨日も見ていた、ありふれたる日常の景、

明日も続くだろうそれを、指をくわえて眺める子供、
願い事も忘れちまった、貨物列車が聞こえる夕陽、

アパートメント5階の空き部屋、
空腹たちはその身を寄せて、きれいな花が咲くころを、
宛て先さえない手紙に書いた、
古いプリマの白鳥は、真冬の凍る影のよう、

そう見ようとしただけなんだ、
僕がそう思いたかっただけか、
どちらでもいい、
気づけば僕は眼を閉じていた、



━━━━━━━━━━━━━━━
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2013-11-19 07:42 | カテゴリ:ビリー・ギャラリー(イラスト、写真)

【画像】初冬の黄金、海と空


冬空 海 遠景 画像

instagrum 黄金 波飛沫 画像

水平線 瀬戸内海 冬景色 画像

海岸沿い 雨上がり 美麗 画像

瀬戸内海 カモメ instagrum 画像


 と、いうわけでずらっと五枚。撮ったのは他にも何枚かあるんですけど、ページが重くなりそうなので、好きなものを選びました。

 撮ったのは11月11日、関西も一気に冬めいてきた日で、すっかり冬の空でした。
 海岸沿いは風も強くて、ひと気もなく、ただ鳴る空とさんざめく波飛沫、寒いけれど気持ち良かった。
 時間を見つけて寄っただけだけど(というより、通りがかっただけ)。

 ミッドナイト・バンクローバーズを聴きながら、舗装の荒れた海岸沿いを走っていると気持ちが静かになる。
最近はインストゥメンタルを好んで聴いてて、音数の少ない弦楽器やピアノは冬に合うような気がする。

 夏の騒々しい海も好きだけど、冬のそれのほうが美しい気がする。
……夏は海よかビキニの女の子ばっか見てるし(しゃーないしゃーない)。
 
 ほんじゃ、また。



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2013-11-19 04:22 | カテゴリ:文芸パンク
黄金 海 絶景 画像

「黄金の夜明け」


真昼に疾走して、夜中には失踪してた、
気持ちがいいね、もう僕は何処にもいない、

真夜中を漂って、明け方には流れて、
悪くはないや、世界に僕は存在しない、

ランプを灯もして、赤い光を浮かばせる、
そいつを蹴潰して漆黒で包み込む、

ここから疾走して、もう二度とは帰らない、
最高の気分だろう、黄金で夜が明ける、

今日も漂う、明日は風も吹くんだろう、
その手に自由が欲しいなら、黄金だけを手に入れろ、




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2013-11-18 12:11 | カテゴリ:文芸パンク・旅
道化 ピエロ イラスト 画像

「ロシエンテと冬の空」


見上げる高み、澄み渡る、
引き裂かれた雲、その合間の白い蒼、
背には灯台、毛羽立つ古いウールのコート、
釣り人たちは無言で波間に視線を落とす、

ロシアの言葉のレゲエ流れる、流線形のラジオカセット、
吹く潮風は水平線から、割れたレンガの赤い石、
焚き火の周りの息は白濁、
時を告げる鳩時計、
微かにピアスを揺らすくらい、

ゆく場所もなく淡々と、
流れる景色を聞いている、
歩き疲れた、足跡さえ残らない旅、
アヒルの羽根のペンを走らせ、
綴る想いはその地の言葉、
無声映画のフィルムを指で、
手繰り寄せているような、
そんな気分が続くのは、どこにも属すことのない、
気ままなつもりの旅の感傷、
ロシエンテは放蕩だけを愛してた、




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2013-11-17 12:10 | カテゴリ:おまとめビリー

【まとめ】チキンレース・クラシックス20131110~20131115


スターマン 宇宙人 イラスト 画像

 こんちは、僕です。
 あ、いや、これは今週描いてた絵です。目の周りに星印なんてファンキーなメイクはしてません。

【Simplog】白銀花
(what's the story)morning glory?

マフラー 冬 女の子 画像

 こんなふうにマフラーやストールでぐるぐるになっている女性を見かけ始めた今週、雪のニュースを見たり、「冬やなー」とそのまんまの感想を。

〝duine〟
森のウサギたち

 寒くなると眠い。
 そもそも早寝早起きをモットーに生きてますので(単に夜が弱い)ので、とにかくフトンのなかに潜り込んでるのが好き。

レディ・サブリナ
少年ゾンビ高橋。#15
夜間軌道

西部劇 ガンマン コスプレ 画像

 本日のオラ。
……これにハットをかぶっているので、なんだか西部劇のよう。

 今冬はずいぶん冷えこむらしく……本気で冬眠を考える時期かと。

初冬の黄金、海と空

【FC2】「焚き火の夜」

「温泉行きたいな」。
 というわけで、来月、格安で温泉旅行にゆくんですけど。そのときは雪が降ってればいいなぁ……や、クルマだから降らないほうがいいか。
 温泉とゴハンで自分メンテナンス!
 いまんとこ、それが楽しみで生きてます。

 じゃ、また。



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2013-11-16 01:01 | カテゴリ:未分類

「焚き火の夜」


 その日の夜はこの冬、最初に焚き火を行うのにいちばん相応しい日だという。理由は知らないし、考えたりもしない。
 それは僕が決めることじゃなく、彼が決めることだったからだ。ずっと昔からそうだった。
……雨の予報がなく月が晴れて風は弱くそして寒い。
 それが理由だと電話口で彼は言った。
 持ち物は「燃えるもので燃やしたいもの」とだけ言って電話は切れた。

 車を走らせて15分、パーキングにはすでに彼の車やこの夜の焚き火に参加するであろう人々の車が並んでいた。とくに目立つものはない、安価(車にしては、という意味で)で実用的な、趣味的でないものばかりだ。 息が白くなる、見上げれば月。風は海から雑木林を抜けて僕へと届く。街灯の真下に目新しい看板があった、それには「花火や焚き火など、火気を禁ずる」とだけ書かれていた。前回は見なかった、夏の間にでも立てられたんだろう。

 歩道をゆくと松の木の枝の間から炎の赤が揺らめいて見えた、焚き火はもう始まっていた。騒ぐこともなく言葉は少なく、宗教的な儀式に望むように神妙に、参加者たちは持ち寄った「燃えるもので燃やしたいもの」を火にくべてゆく。

「久しぶり」と彼は手をあげた。僕も「久しぶり」と返した。
 火を囲む参加者たちの様子を伺う、見慣れた顔と見た気のする顔、おそらく初見だろう人……火に照らされて赤い顔の彼ら彼女らは、ひとりひとりがひとりひとりの孤独な夜の一面を強く浮かべている。

「君の番だ」彼は言う。
 僕は両手の紙袋を下ろしてしゃがみ、燃やしたいものを一枚ずつ、一冊ずつ、火に手渡してゆく。意思を持ち、空腹の獣のように細く伸ばした手が紙の束を飲み込んでゆく。
 新聞紙、雑誌。
 ハードカバーの小説や旅先で買ったペーパーバック。映画のパンフレットやチケット。飽きたマンガの単行本。

「いいね」彼は言う。
「いつまでも大切にしてしまいそうなものばかりだ。忘れてしまうほうが、焼いてしまうほうがいいものばかりだ」
「今日のために置いておいたからね……紙は燃やすためにある、だろ?」
「ああ。本なんて大切にしててもしかたがない。単なる紙の束だ、読んでしまえば荷物になる」
 荷物という言葉を僕は反芻する。置いてゆくもの、忘れてゆくもの、そう言ったときの彼の声がよみがえる。

「いいんですか? ここへくるときに火気厳禁の立て札を見たけど」
 参加者のひとりが彼に問う。顔はよく見えないがその声や話し方から同年代の女性だとわかる。
 彼女が燃やしたかったものはなんだろうか。そしてここに集まった参加者たちは何を持ち寄ったんだろうか。
「夏に……花火の後始末をしなかった子どもがいたらしい。それで防風林の一部が焼けた」
「じゃあ、次は……?」
「さぁ。次があるとは限らない。それはすべての物事と同じ」
 パチパチと火が弾ける。燃やしたい何かが灰に変色してゆく。

 赤く燃え、黒く焦げ、やがて白い粉に変わる。
 何もかも同じだ、僕は思う。日々を刷新し続ける、明日は無条件に用意されてなどいない。
 気づいたときには目の前から失われていることばかりだ。手のひらからこぼれ落ちてしまうものばかりだ。
 何もかもを失ってゆく、それがたぶん基本条件なのだ。なぜ、いつもそれがあると勘違いを繰り返すのだろうか。

「燃えてしまいましたね。もう元には戻らない……」
 女性が僕に言った。それはきっと自身に向けられたことなんだろうと思う。
「過ぎたことだから……いや、忘れたいことだから」
 僕は応える。
「うん……」彼女は言う。
「そうだね」彼は言う。
 今年の冬、最初の焚き火は燃えていた。徐々に弱くなりつつあるそれは空腹を満たしたばかりのオオカミに見えなくもなかった。


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2013-11-14 12:27 | カテゴリ:少年ゾンビ高橋。
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少年 ゾンビ イラスト 画像



↓ゾンビボタンつくりました。
ゾンビ
↑ゾンビボタンつくりました。

「おまとめゾンビ高橋。」


 なにげに始めてしまった夏の恒例、迷走(主に書いてる本人)ドタバタ人外活劇奇譚!
 平和な田舎町を徘徊するゾンビ少年、高橋くんはどーなるのか?
 続きを考えることはできるのか⁈
 むしろちゃんとオチるのか⁈

……期待せんとってやで。

少年ゾンビ高橋。
少年ゾンビ高橋。#2
少年ゾンビ高橋。#3
少年ゾンビ高橋。#4
少年ゾンビ高橋。#5
少年ゾンビ高橋。#6
少年ゾンビ高橋。#7
少年ゾンビ高橋。#8
少年ゾンビ高橋。#9
少年ゾンビ高橋。#10
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少年ゾンビ高橋。#12
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少年ゾンビ高橋。#14

new!少年ゾンビ高橋。#15

【特別編】いきなり四コマ漫画「四コマゾンビ高橋。」

……以降、なんとか続けたいと思います……。


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2013-11-14 12:14 | カテゴリ:少年ゾンビ高橋。
少年 ゾンビ イラスト 画像

「少年ゾンビ高橋。#15」



少年 ツインテール イラスト 画像

 現在は少女の身体にて活動を維持しているゾンビ少女・赤坂さんだが、彼女にとってその容姿は不便極まりないものだった。
「……サイフさえ持ってないのね、このコ……。子供だから要らなかったのかしら……」
 サイフがないのだ、バッグもない、メイク道具もケータイもない。ポケットを探ると褪色した銀紙が丸まっていた。広げるとそれがキャンディの包み紙だったことがわかる。
 はぁ、と溜息をつく。

 こんな若いのにゾンビになっちゃって気の毒と言えば気の毒かしらね。これから大きくなれば、この寂れた村を出て働いたり、恋をしていたりしたんだろうな、彼女は思う。
……もっとも、その機会、少女の未来を奪ったのは他でもない赤坂さん自身なのであるが。
「それにしても退屈な村ねぇ……いい加減、飽きるんですけどー」
 歩けど歩けどひと気はなく、見渡す限り手入れされていない田畑とそれを区切るように畦道が縦横に伸びている。


ゾンビ ホラー イラスト 画像

「お巡りさん……」
 その姿は変容していた。 ほんの少し前まで、どこかあか抜けない片田舎の子供でしかなかった高橋くんだったが、自ら発した「肉体の乗り換え」がゾンビとしての本能を目覚めさせるスイッチだったのか、飢えた荒野のケモノのように変貌を遂げていた。
「ちょちょ……高橋くん……」
 冗談だろ、そう言おうとするが声にならない、腰から地に落ち、しがみついた指で後ずさる。

……どこかで見た……どこだ……? そうか暇つぶしに借りたホラー映画のなかだ……。
 確かあの時は「退屈しのぎのはずが余計に退屈させられた」と愚痴たはずだ。

 記憶のなかのゾンビ映画を手繰っていた、脳内で再生されたそれはバケモノがヒトを喰らうシーンだった。
 モンスターと化した高橋くんは臨戦態勢の野犬のような低い唸り声をあげて西島巡査を睨んでいた。
 その姿は死骸を漁る夜のハイエナのようだった。

……それは映画ではなく、某国営放送のドキュメント番組で見た映像に重なった。


【終わってへんから続くんやで】

前回までの「悪ふざけゾンビのお話」はこちらを

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2013-11-13 12:23 | カテゴリ:文芸パンク
サブリナ バレエ イラスト 画像

レディ・サブリナ


夜の空は深い深い海にも似てて、光る眼を持つ鳥たちは、
クロールするよう黒髪みたいな森へ帰ってゆくの、
朝がくるまで静かに眠る、小さな家で子鳥とともに、

巨人が弾いたチェロの下、その下には小さな街が、
妖精たちと暮らしているのはレディ・サブリナ、
真昼に浮かぶ白い月、その近くを堕ちてゆく、
鳥に似せた鉄の塊、火薬を撒いて逃げてゆく、
そうね、またどこかで人と人が争い合うの、

慌てなくてもやがて人は終わるのに、速度をもっと上げてたいのね、
退屈なんて想いを持ってしまったばかりに、
星はこのひとつだけ、魔法を忘れて慈しみも失くしてゆくの、

空が青くいてくれるのは、あとほんのわずかだけ、
星が静かにしてくれるのは、あと少しの間だけ、





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2013-11-13 10:13 | カテゴリ:文芸パンク・憧
ウサギ 紙兎ロペ イラスト 画像

「森のウサギたち」


冬にウサギたちは今夜眠る場所を探して、
オオカミたちに見つからない木の根に身を隠す、
穴に潜って怯えながらも、
優しい季節を思ってる、

冬にウサギたちは離れたママを思ってばかり、
泣き出したいけど声は出ないし、
耳をそばだて、いつもより高く鳴る、
心臓が聞かれてしまわないよう、

冬にウサギたちは歌えればいいのにって、
森を舞う雪、溶けた水の匂いを嗅いで、
葉を散らす風の吹く、それが届けたパン屋の香、
思い出す春の花、

冬にウサギたちはワシに連れ去られた友達を、
忘れようと夜に泣く、
誰にも見つからないように、くすぐるナッツの甘い匂い、
ひとつを分けて食べたんだ、そんなことを思い出す、

冬にウサギたちは凍りつく森のざわめき、
ひとりぼっちじゃいられないから、
同じ淋しがり屋と恋をして、小さな身を寄せ合わせてる、
小さな家でふたりきり、
春が来るのをじっと待ってる、




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2013-11-12 18:30 | カテゴリ:未分類








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2013-11-12 14:45 | カテゴリ:文芸パンク・焦熱
モデル チバユウスケ イラスト 画像

〝duine〟


もう何処にいるのかさえも、
分からなくなっちまって、
人差し指が憶えてる、
ただ一人に連絡してみようと思ったレミー、

駅の名前はなんて読む?
見覚えのないスペル、発音しても意味は知らない、
ヨセミテ・サム、まるで何も分からないんだ、

ねえドゥイネ、ここがどこか君なら分かる?
ねえドゥイネ、チーズサンドで空腹満たす、
新芽の季節を思い出す、

もう僕は自分が誰かも分からなくって、
人差し指が憶えてる、
君にに連絡してみようと思っただけさ、

まだ心らしきはこの胸に、それから君の声も忘れちゃいない、
陽光、頭上にあるみたいだ、

道は続くと言ってくれたね、
細く頼りにならない線に過ぎずも、
僕はまたそこへゆく、

ドゥイネ、君と笑った場所を、
忘れる気なんてまるでないんだ、

ドゥイネ、忘れたいこともそうありゃしないし、
ほら、陽が昇る、
方角くらいはこれで分かるさ、




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絶景 明石海峡大橋 夕陽 画像

(what's a story) morning glory?


幻影を眺めてた、
少女は細い指にエメラルドの水のリングを、
俯す睫が頬に影、切り立つ針葉、
その葉のような、

生まれたばかりの雲は煙って、
薄灰色の雪をこぼした、
煙突ならぶ街は赤茶のレンガ、
夜にはハイエナ真似た男たちが徘徊してる、

倒された街灯の、そのひとつは火花を散らせた、
何か言いたいことでもあるんだろう、片袖のないフランネルシャツ、
寒々しげにちぎれたマフラーなびいてる、

幻影を眺めてた、
どうも不要が増えたらしい、燃料はもう底をつきかけ、
〝ウォッカでどうにか走らないか〟
助手席にはエメラルド、首を振るだけ、
かじかむ手は白く凍った、

朝がくる、その前に幻なんて追い払う、
夜がふける、くわえるタバコ、呼吸もろくにできやしない、

明日になれば橋を渡って、新たな旅を続けよう、
幻影なんて探さない、朝に焼けるあの橋は、

いつも見てきたポストカードのなかの風景、
波立つ海に受かんでる、宝の待つ島にまで架かってる、

少し眠ろう、朝焼けはそう遠くはない、
少し眠れば、頭上に再び黄金さえ焼く太陽が、




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2013-11-10 18:18 | カテゴリ:Simplog
コスモス 晩秋 鉄道 画像

【Simplog】白銀花
雪の舞う季節まで、
色を失くさず咲いていた、
巡りくる風の季に、その花は名さえ名乗らず、
溶ける白が舞うころを、待ちわびてるのもやはり花、


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2013-11-09 12:08 | カテゴリ:文芸パンク
“彷徨デイズ” ~無音のロックンロールを撃ち鳴らせ!!~-100803_212339.jpg

約束の橋


南に広がる果てのない、太陽の地に渡るブリッジ、
羽根のない僕たちは、じりじりと焼かれながら歩く他なく、

黄金の円は沈む太陽、あるいは終わる月なんだろう、
背中を押す真新しい風、歩みを止めることはない、

先行くネコが振り返る、疲れてなんかいないんだって、
引きずる足の僕らを笑った、断崖から見る落ちた鉄の錆び姿、
またどこかで始まる争い、いま、この瞬間にも血は流れてるって知ってるか、

余白ばかりの未来に祈る、そんなことはやめてしまえよ、
祈っているとき、その両の手は塞がれてんだ、向かう光に拳をあげろ、

呟く言葉は打つ波で、掻き消されてしまうらしいや、
いっそノドが裂けるくらいに叫んでやるか、待っててくれって叫んでやるか、

まだ遠くに浮かぶ黄金、沈む前に捕まえてやる、
ずっと遠くに落ちる黄金、暗闇なんか待つよりも、
そいつを捕まえてやるのはどうだ、
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2013-11-09 12:05 | カテゴリ:文芸パンク

最期の花


目覚めたら死んでいた、もう終わっているみたいだと気づいたよ、
背中から浴びたマシンガンが体を引き裂いていた、

目覚めたら彼はゼロでしかなく、膝から落ちるのを見てた、
掴みかかった指先に、ガードレールがすり抜ける、

影に流れた血の色味、それが黒く溶けてゆく、
どうでもいいや、穴だらけの体を抜ける風、
空をちぎる飛行機雲はクロスに咲いた、夕陽を始めるつもりらしい、

誰にやられた、別に誰でもかまわない、
ディップで立たせたスパイキー、赤黒さでしなだれた、
倒れる瞬間、長引く影のゆらめきだけは覚えてる、

目覚めたら死んでいた、もう終わっているみたいだと気づいたよ、
背中から浴びたマシンガンが体を引き裂いていた、

目覚めたら彼はゼロでしかなく、膝から落ちるのを見てた、
掴みかかった指先に、ガードレールがすり抜ける、

何が残った、何を色味に浮かべてる、
倒れた先に伸ばした指の、届かないまま、咲いた花の色は何色、

そいつはもう忘れない、
そいつはもう忘れない、
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2013-11-09 11:57 | カテゴリ:文芸パンク
“彷徨デイズ” ~無音のロックンロールを撃ち鳴らせ!!~-100823_203527.jpg

足元、花を蹴り潰す -crazy Remix-


赤紫のボーリングシャツを着た男、
細長いシルエット、固めたポマード、
リーゼントはグレープフルーツの匂いがしてる、
スチール入ったブーツ、爪先はキズだらけ、

夜を生きる意気地無し、あてもなく徘徊してる、
ハンバーガーをビールで流し込む、
路地裏に迷い込んだら酔いは醒めない、

名前はないんだ、あったけれど捨ててしまった、
優しい思い出も、蔑まれた記憶さえ、なにもかもに火を放った、

孤独を装うのが好きで、誰より淋しい男、
左肘の上、慈悲を浮かべる誰かの入れ墨、気づけばいつも撫でている、

父親は逃げたアル中、敗残兵、母親には会ったことがない、
紛いののブラインド・レモンが退屈そうなギターを奏でてる、
恋人ももういない、

ゴミを漁る野良猫や、宿代を欲しがる娼婦、
ガードレールを蹴飛ばすパンクス、
紛いものシルバーを路上に広げる太ったポニーテイル、
カラスが突くゴミの山、道端に咲いて枯れないままの花、

その色はひかりに見えたけど、男はそれを蹴飛ばした、

この街が嫌いで、だけど、どこにも行けない男、
蹴り飛ばして千切れた花の色はひかり、それだけは覚えてる、

飛び散る花びらは光、それだけは覚えてる、

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2013-11-09 11:54 | カテゴリ:文芸パンク
JACKPOT DAYS!! -poetrical rock n'roll and beat gallery--100828_111423.jpg

階段ピアノを過ぎる風


世界中が敵に見えた、それだけじゃない、
追い縋る過去でさえも刃を剥いてる、
棘の雨が降り注ぐ、

ピアノでできた階段のぼる、時計台のある何処かの街を、
通り抜けて去ってゆくだけ、

忘れたふりをするだけで、過去をなきには出来やしないと、
わかってるんだ、それくらい、

風はどこから吹きつけるんだ、雲はただ漂うだけか、
夜の空まで青く滲んだ、一段おきに鳴るピアノ、

世界中が敵に見えた、それだけじゃない、
追い縋る過去でさえも刃を剥いてる、
棘の雨が降り注ぐ、

ピアノでできた階段のぼる、
時計台のある何処かの街を、
通り抜けて去ってゆくだけ、

また新しく街から街へ、
また新しく街から森へ、


JACKPOT DAYS!! -poetrical rock n'roll and beat gallery--海賊ビリー 新ロゴマーク.png
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2013-11-09 11:49 | カテゴリ:文芸パンク
“彷徨デイズ” ~無音のロックンロールを撃ち鳴らせ!!~-100905_203559.jpg

道化じゃない


オリーヴグリーン、モッズコート、先の尖ったサイドゴア、
ハンパなパンクス、口数少なく漂う気配に意識を澄ます、

無人の孤島にいる気分、それがなぜか心地好い、
誰のひとりも理解者なんていないだろう、
踏み消す吸い殻、偽造のヤツで、

“いらねえんだ、何もかも、吐き気さえも我慢してんだ”

居座る、腐ったどこかのソファ、脚は死んだ鹿の骨、
いつからかここにある、折れてしまえば楽だろうに、

“俺が絶えるかオマエが折れるか、どっちでもいい、
最期まで付き合うのは俺以外にはいないだろ”

色なんて忘れちまった、鳥の落とす羽根は薄暗い、
ここに落ちろよ、首根っこをへし折るよ、そのぶん呼吸しなくていい、

この世界に色なんてない、何もかもが朽ちるに過ぎない、
そこで生きる、それ以外に何がある、

道化を見たい、それくらいなら演じてやるよ、
そのぶんくらいは出すもの出しな、いい加減ウンザリなんだ、

道化をタダの見世物だと思うなよ、
道化をタダの見世物なんかに思うなよ、
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2013-11-09 11:45 | カテゴリ:文芸パンク・連

ジョゼとロズワース -part3-


生きる術さえ持たない無力なままの15歳、
貧しきばかりが集まる街には生きる手段も用意されない、

少女は夜の色を売り歩く、
いつか描いた光のまばゆさなんて日常に消されてく、

ナイフ手にした少年は、断ち切れなさを切り裂くように、
拭い去れない赤に手を染め、もう戻れないくらいの闇をゆく、

欲しかったもの、その何かを掴めない、
手にしたのは汚れ物に似た体、例えば放置された猫の轢死体にも似てる、

買われることに慣れない夜をゼロになってやり過ごす、
鳴りやまぬは悲鳴に似た風、僕らが生きるこの世界はそんなものに満ち溢れ、

“このナイフって、何のためにあるか知ってる?”
“知ってるけれど、知らないふりをしていたい、
また何か澱みに触れる、そんな気がして”

生き苦しさを抱えるふたり、いつか見た光のカタチ、
繋いだ手で宙に描いて、色はまだ思い出さない、
色はまだ思い出さない、たぶん忘れてしまったんだろ、
だけど、まだ消えたわけじゃないって気づく、

嵐の海に飲まれる船たち、声すら上げず飲み込まれるは棄てるに慣れた弱きものたち、
闇に慣れた病む街を、再び旅立つ決意はヒカリ、

この雨、この風、蘇らせたヒカリのありか、
ジョゼとロズはあのときみたいに手を取り合って、
鳴る雷雲の向こうに見えた、そんな気がしただけかもしれないけれど、

他の誰より早くゆける少年少女、また陽の射す場所を探して、
汚れを体に刻んだまんま、

また明日へ駆け出した、
また明日へ駆け出した、

生きる限りは未来にまた導かれ、
かすかであっても光を掬い上げながらゆく、
それは誰も同じだって、本当はわかってる、


“彷徨デイズ” ~無音のロックンロールを撃ち鳴らせ!!~-100820_160145.jpg


-end-
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2013-11-09 11:43 | カテゴリ:文芸パンク・連
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ジョゼとロズワース -part2-


疲れに果てる互いに互い支え合う、
生まれ落ちた土地の影を振り切るように走り続けて見つけた街は、

すでに朽ちた廃船ばかりが集まる港、
落ち窪んで光のない目が憂鬱そうにふたりを睨む、
たどり着いたその場所は、

見慣れた街に酷く似た、錆び風さえも漂う景色、
描いたはずの世界は用意もされていなかった、

立ち尽くすジョゼとロズ、打ちひしがれる15歳、
走りつづけた疲弊ばかりが言葉さえも奪い去る、

もうどこにもたどり着けはしないんだ、
安い宿にさえも泊まれず、立ち塞がるリアルばかりがジョゼとロズを切り裂いて、

光なんてどこにもないって旅の終わりを告げるジョゼ、
たぶんここが最後の街だ、無力なだけで行き着く場所などなかったと、

ロズワースは唇を噛み締めた、鉄と海風、混ざる味、
これ以上は歩けやしない、光を追うのは無理なんだ、
もう、ここで旅を終わらせようとあきらめる15歳、

ふたりは諦めを握りしめて歯ぎしりをして、
まだ見ぬ光をなかったものだと言い聞かせてる、
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2013-11-09 11:41 | カテゴリ:文芸パンク・連
“彷徨デイズ” ~無音のロックンロールを撃ち鳴らせ!!~-100906_183245.jpg

ジョゼとロズワース


月の光さえも届きはしない、弾ける灯に群がる羽虫、
朝昼なく点いたまんまの明けぬ街、

出てゆこう、そう決めたふたりは手を取り合った、
飾り気のないデニムとシャツで、その街、走り抜けると決めた、

買われた、飼われた、どちらでもいい、
ふたりは意思を奪い返す旅に立つ、夜さえ寄らない街を離れて、
温もりだけを信じるって、

優しさだとか愛だとか、
甘いだけのごまかしなんて期日を過ぎた切符みたいだ、
逞しくも気高い獣みたいに羽根を持つ、

駆けてゆくストリート、倒れたネオンを蹴散らした、
漁るネコはダストシュートに集まって、穴の開いたフットボールが転がった、

もうここには帰らないから、ジョゼとロズは暗闇にさえ指を突き刺す、

生きる場所ならどこにでもある、
まばたきさえなく二人は街が背負う影さえ置いてく速度で走る、

導き出す光のなかは、僕ら迎える新たな景色、
楽園なんかじゃないだろう、けれど、走り出すのは衝動で、
それを止める手段なんてないはずだ、
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2013-11-09 11:36 | カテゴリ:文芸パンク
“彷徨デイズ” ~無音のロックンロールを撃ち鳴らせ!!~-100923_173733.jpg

マイノリティ・コード


あの赤みが耐えられない、夕陽に背を向けては俯いた、
長く伸びる影の先、高いヒールが踏みつけてゆく、

“慈悲深きに祈る間なんてなかったよ”

誰ともなく独白ばかりを続ける日々で、
失くしたものより残ったものを数えてる、

“片腕なくした傭兵なんてお払い箱さ”

もうあの悪夢に戻りはしない、
祈るために組むはずの手さえ失くしてる、
せめて誰かに触れる片腕だけでも残された、

そしてその手はグラスをつかむ、
タバコをつかむ、ナイフとフォークを交互に出来る、

それでも赤みには耐えられない、
戦えない傭兵は、今日も染まる赤みの空に背を向ける、

何一つなかったふりくらい、悲しみなんてないふりで、
この星の何処かに降る雨、想いを馳せる、
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2013-11-09 11:06 | カテゴリ:文芸パンク・連
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「THE TIME CHANGES -part 1/3-」


〝時代は変わる、それは世界のありようさえも姿を変える、
いま、私はずいぶん老いた、
何かを変える力はない、だからだろうな、
私は私の意思を継ぐ、若さが愛おしくも感じてる〟

宴は終わり、閑散たるヴードゥー・ラウンジ、
疲れた顔のダンサーたちはそのきらびやかなる衣装を捨てた、
夜の終わりはもうすぐそこだ、

〝命は受けて継がれゆく、
それが家族だと知った、
例え血の繋がりがないにしてもね〟

男は少しくたびれた、闇がその老いを明らかにする、
ダンサーを愛おしげに眺めてた、
それはまるで我が子を想う眼差しで、

〝家族がいたんだ、私のような悪魔を慕うろくでなしだ、
それでも人は人を想うものだよ、君もそう思うだろう?〟

彼はその命のなかで、それが闇を統べるものだとしても、
確かに何かを手にしたはずだ、
それは繋がり、人と人が結びつく、
優しさとは呼べないまでも、幼き彼を思わせた、
それはやはり家族としか言い表せなきもの、

〝時代は変わる、父である私は老いた、
しかし私には達せずにいる何かがあって、
それは次の世代に引き継がれるはず、
そう、世界がどうあろうと、
汚れたままの姿を晒し、いくら失望に身を斬ろうとも〟

また新たに生きゆく命はあって、
成し得ぬものは成し得ぬままで、
やがて時代は変わりゆく、
そのすべてを見届けようと、
老いた男は席を立つ、

時代は変わる、ただひとことだけを残して、


“THE TIME CHANGES”
THE END(……?).
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2013-11-09 11:06 | カテゴリ:文芸パンク・連
JACKPOT DAYS!! -reading poetrical beat punk--101214_214256.jpg

「THE TIME CHANGES -part 1/3-」


光のない暗黒街、
麻薬と水は等価値だった、
誰も透き通る水に触れたこともない、
ヒトより早く花は枯れゆく、

〝ピストルはすぐに手にした、
俺はそれが何を意味するものか、
一瞬で理解したんだ、
なぜならガキのころに
親がそいつで生き絶えるのを見ていたからね〟

一度か二度か、繰り返すたび感情は麻痺してく、
誰の死にも無関心さを装う街だ、俺はすぐに慣れちまった、
いや、慣れるために穢れに生きた、
それだけだと言えるのかもしれない、

〝愛なんてありもしない幻想だと知ってたよ、
ヒトを殺してヒトを抱くんだ、
返り血に染まった紙切れでもさ、
ヒトはそいつに群がるもんさ〟

ラジオが歌う、
「I LOVE YOU」と「PEACE PEOPLE」、
口だけならいくらも言える、
でもヒトは争うことも好きなんだ、
死にたがりの道化はリアル、

〝淋しくなんてなかったつもりさ、
それは相手がいて初めて感じるものだろう、
俺は誰を殺しても、あるいは誰を死なせても、
慣れたつもりで生きていたんだ〟



to be next “THE TIME CHANGES” -part 3/3-
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2013-11-09 11:05 | カテゴリ:文芸パンク・連
JACKPOT DAYS!! -reading poetrical beat punk--101214_204131.jpg

「〝THE TIME CHANGES〟 -part 1/3-」


〝ずいぶん昔みたいに感じるね、
いや、確かに時間は過ぎた、
もう私は穏やかさが欲しいとさえ感じてる〟

ヴードゥー・ラウンジ、弾け飛ぶ淫ら声、
樽ごと飲み干す薄ら若きやポールダンサー、
まるで発情期の偽の蛇、滴る汗やらぶつかる拳や、
それを囃すだみ声や、

〝貧民街は生きるも死ぬも自分次第だ、
そこで生まれた生き物は、
這い上がるか這いつくばるか、
どちらかしかない、救済を祈る手なんてなかったよ〟

馴染みの顔は日毎に減って、
ほとんど誰も大人になれず死んでゆく、
「明日を夢見る?」
それは貴族の寝言みたいなものだ、
俺らに明日はないも同じだ、
ただその瞬間にしか生きられない、

〝13歳、そうまだ13だ、
穢れを知るに遅くはないが、
まだ無力なガキだった、
それでも生き延びるには、
暗黒を手にする以外に見つからなかった〟


to be next “THE TIME CHANGES” -part 2/3-
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2013-11-07 19:01 | カテゴリ:文芸パンク
枯葉 ウエス・モンゴメリ ジャズ 画像


「冬の口笛」


眠れない夜を手繰れば、
胸にも吹く薄ら寒い喧騒を、
繰り返した日々ばかりを思い出す、

赤とオレンジ、その間くらいの色に咲く街、
北から鋭い風が鳴る、
原色溢れるポストカードをコート忍ばせ、

冬を呼ぶ口笛は、音階なんてなんていらないと、
冬が呼ぶ口笛は、いつかもらった手紙の花、

そぞろ歩く薄化粧、明ける空ゆく白い息、
踊り子たちは家路を急ぐ、
群れから離れたカラスが一羽、
赤みの残る街を横切る、
嘴には誰かが捨てたダイヤモンド、

冬を呼ぶ口笛は、音階なんてなんていらないと、
冬が呼ぶ口笛は、いつかもらった手紙の花、




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