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2015-02-27 18:30 | カテゴリ:文芸パンク

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「オペラの犬の朝」


オペラの夜を歩いてたんだ、生まれてからそう、
きっとずっと迷い続けた、朝の市場は焼けるパンの甘い匂い、
ミルクをもらう小猫たち、そんな喧騒まぎれては、
僕はひとりじゃないような、少し優しい夢を見られた、

港の倉庫、赤茶けたレンガが列ぶ、
連なるその下、小さく丸く体を寄せて、
雨も風も避けきれない、だけどその身を預けられるから、
目を閉じれば夢を見られた、

喧嘩騒ぎと囃し声が賑やかな、船乗りたちが集う街、
汽笛が鳴るたび僕は踊った、食べ残しのパンももらえた、
ある日、僕は嵐がくる海に気づいた、
汚れを混ぜた黒い風、噛みつくように四方から鳴る、

朝になるまで、僕はずっと吠えているから、
荒ぶる波や嘘つきの風、そこからずっと遠くまで、
届かぬくらい遠くまで、

誰も彼もがオペラ離れるその時までは、
僕がずっと吠えているから、
嵐がくる前、オペラの犬の朝、




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2015-01-16 18:30 | カテゴリ:文芸パンク


「アン・ジュールとあいのうた」



脱線したまま放置されてる、貨物列車のコンテナ住んでるアン・ジュール、
真冬の間はいるけれど、夏くる前には引っ越したい、

つぶやきながらギターを奏でるアン・ジュール、
寒い空の雲の切れ間にボサノヴァ歌う、
スキャット乗っけてケセラセラって歌ってる、

ギター片手にどこへでも、マフラー風になびいてる、
夜が来るなら街灯下をステージに、リクエストは受けないけれど、
手拍子、指笛、鳴らされる、

誰もいなくなったなら、アン・ジュールは星か夜空に歌うだけ、
少し飲んだら、いつまでだって歌ってられる、

愛とか恋とかそんなこと、アンにはあんまり関係ないけど、
欲しがる気持ちは分かってる、それでも歌うと忘れてしまう、

迷い犬の背中を撫でて、コンテナ我が家に連れ帰る、
夏が来るときっとここには住めないからって、
名無しの犬と話してた、

観覧車を探そうよ、誰も乗らない棄てられちゃったゴンドラを、
できたら時々、回って欲しい、そんなゴンドラ探そうか、

真冬を越えて、夏を迎えるアン・ジュール、
ひとつ大人になった彼女は、
きっとゴンドラ、ギターつまびき愛の歌を歌ってる、







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2015-01-07 18:30 | カテゴリ:文芸パンク

「神は転寝ながら杖を持つ」


空は澄み渡っている振りを、あくまで装うのは純白、
悲鳴に聞こえるトランペットや秒ごと草地に仕向けるオルガン、
夏には人の気配を盗み、冬には刻を奪いたもう、
夜にはそれを告げる鐘、仕事終わりが俯きそぞろに歩く路、
どうしてだろう、それは従順なる黒い葬列、
君にも僕も、そうとしか見えないのはなぜ、

孤独は君の隣にあって、重なり合う影は唯一、
あてもなくしてぶら下がる、見果ての視界はいつぞやの、
ネズミの囓った痕がある、まことしやかに囁かた、
星の終わりの地図が浮かんだ、

殉教者になれぬ私はいまこの土の匂いを探る、
雨の後の湿り気と、氷が始まる夜の連れよ、
嗚呼、手繰り寄せては集まる悲鳴、
誰も彼もが神を振り向かせようとしているようだ、
さらには微笑ませようとまで目論む様は無様に過ぎぬか滑稽か、
昨日の葬列には蛇が、巻きついては離れなかったと風が教える、

個々とは既に孤々となる、繋がるのは家畜としての綱が精々、
人畜無害な流行歌を口にする、其処にはもはや何もない、






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2014-12-13 18:30 | カテゴリ:文芸パンク


「冬の魔術師」


映りこんだその顔は、不愉快そうに睨んでる、
ひどく痩せて目だけがギョロつく、どこかで見た記憶の男、

感情なくして醒めたふりする、虚ろいながら緩めたシルクのネクタイ、
中指にはスカルのタトゥー、隠すためのジルコニアンリング、

イカサマの手品師は、光を放つすべてを嫌悪、
熱の源、太陽を消してしまう奇術を想う、

東の方角、神が起きたら そいつを引き抜いて、
もっと濃い夜だけを用意させてやるって決めた、

スパナを手にした手品師は、自分を睨む男を砕いた、
塵に散らばる破片のひとつずつに分散した小さな顔に蔑まれ、
悲鳴をあげてそこに倒れた、

かけらを拾い集めた手品師は、二度と自分が映りこんだりしないよう、
知る限りの様々で鏡を塗り潰し、鉄の枠に封じ込める、

神の姿は変えられなかった、けれど男のイカサマは、
星にある色すべてを映す、ステンドグラスに変えていた、

もう自分を見なくていいとなでおろした胸、最後の無色を突き立てて、
鮮烈なる赤にした、よろめきながら欠けたピースをはめ込んで、

男は神が目指める前に眠った、
男は神が目指めるより早く消えてった、






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2014-12-09 18:30 | カテゴリ:文芸パンク


「フリックスター」


月の裏側、星を見ていた、
絶える間近のイヌの死骸を、ついばむ鳥の嘴は、
艶やかにも赤だった、黒に見紛うほどに赤くて、
垂れた雫が十字描いた、だけどそいつは不味いらしくて、
這い回るアリたちに、まるごと全部くれてやるって、

白から始まるすべての色を、
五十音順、並べた花のグラデーション、
尽きるころには星を一周、それからまた始まる白と、
ひとひらずつ踏みつける、律儀で優しさなんて忘れた、
今は農夫の宇宙飛行士、名前はミスター・フリックスター、
「誰も彼も見返りばかり欲しがっていた、
一言くらい、マシなことを言ってみろ」って、
左側の上下のふたつ、犬歯を見せて作り笑いを浮かべてた、
ライフル構えて引き鉄には爪のない指、

ドブネズミが朝からワインをラッパ飲み、
あちらこちら欠けていた、それから灰に薄汚れ、
だけどそいつはヒトだった、
睨んでいるフリックスター、ヒトもネズミも大差はないと、
月まで来てお喋りな、
群れなすヒト科をまとめて殺す、
シナリオ、アタマに描いてた、






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